クローバーに赤と白があるって知ってた?アカツメクサとシロツメクサの違いを解説
幸せを呼び込むとされている四つ葉のクローバーですが、クローバーは通称で、その正体はシロツメクサという雑草です。シロツメクサ観察のポイントや利用法、四葉のクローバーの見つけ方などをご紹介します。 【写真9枚】四つ葉を1本見つけたら、その周囲にも見つかる確率が高くなる。紫色の花を付けるムラサキツメクサの様子などを写真で見る
シロツメクサはどんな雑草?
シロツメクサはマメ科に分類されていて、ほぼ全国で見ることができます。日本にやって来る植物の全てが雑草化するわけではないので、シロツメクサは日本の暑さや寒さに対する適応力が非常に高いといえます。 また、開花時期は4月から10月頃までと長いので、いつ見ても花が咲いているイメージがあります。 ◆日本にはいつやって来た? シロツメクサは江戸時代の末期に日本に来たと考えられており、国立環境研究所の「侵入生物データベース」によれば、1846年にオランダから渡来したとされています。 雑草が海外から持ち込まれた年代を正確に特定することは困難ですが、シロツメクサは、セイタカアワダチソウやオオキンケイギクよりも前に日本にやって来た外来種の先輩です。 ◆名前の由来は? シロツメクサを漢字で書くと「白詰草」となります。「白」は花の色を指し、「詰草」は、オランダから運ばれた荷物の緩衝材として詰められたことに由来します。 現代では発泡スチロールやダンボールが使われますが、当時はシロツメクサがクッション材として使用されていました。 オランダには、シロツメクサがたくさん生えていたから活用したのかもしれませんが、現代の視点で考えると、シロツメクサは地球にやさしい素材と言えます。
シロツメクサの活用方法
雑草というと、邪魔な存在と思われがちですが、シロツメクサは草丈が低いので花や野菜を覆ってしまうことはありません。芝のように横へ広がる性質を利用して、土の表面を覆うために活用されています。 その他にも、牧草としての利用や、花からハチミツが採取されています。 さらに、薬草として利用されることもあり、煎じて飲むと利尿・咳止めなどの効果があるとされています。 草花クラフトの材料にもなります。みなさんも小さいころに、シロツメクサの花と茎を編んで冠を作ったのではないでしょうか? 19世紀アメリカの思想家エマソン(H.D.ソローの先輩格の友人)は、「雑草とは、その美点がまだ発見されていない植物である」と言っていますが、この定義から考えると、シロツメクサを雑草としてしまうのは、少しかわいそうかもしれません。 ◆シロツメクサは美味しい? ハチミツが採取されているシロツメクサですが、その他にも葉や種子も食べることができます。ただ、種子があまりにも小さいので、食べるための量を集めるのはかなり大変です。 戦時中に発行されていた「写真週報」という雑誌には、食べられる夏の野草としてシロツメクサが掲載されていました。戦時中には、野菜の代用品となりました。食べ方は、おひたし、和え物、煮付けがあり、特に、油炒めがよいと書かれています。また、葉や花を乾燥させて粉末にする食べ方も紹介されています。