「メンタル不調理由」1位は業務過多より深刻なもの
職場でメンタルを病む人は珍しくない。薄給に加えて過重労働やモンスタークレーマー対応など、とかく精神的な負担が大きいが、ある調査によって、メンタル不調の原因でもっとも多いのは、そこではないことがわかった。 管理部門・士業のためのビジネスメディア「Manegy」(マネジー)は、全国の319人の男女を対象に「仕事のメンタル不調」と「部下のメンタル不調のフォロー」に関する実態調査を実施した。そこで、自身がメンタルを病んだ経験があると答えた人は4割強にのぼり、部下がメンタル不調になった経験を持つ人もほぼ4割いた。 意外なことに、メンタルが不調になった時期は、社会人になって1年から3年目では3割とやや多いものの、もっとも多いのは16年目以降の、企業では中心的に活躍する世代で、なんと55パーセントという結果だ。 原因を聞くと、1位は「職場での人間関係」、2位は「ハラスメント」。長時間労働または業務過多は3位だった。つまり、業務自体よりも人間関係でメンタルをやられてしまう人が多い。
部下のメンタル不調でいちばん困ったことは
さらに、メンタル不調に陥ったとき、周囲に心配や迷惑をかけたくない、自分の仕事を代わりに担当できる人がいないなどの理由で、無理をして仕事を続けた人が9割以上ということだ。 部下がメンタルを病んだ経験のある人に、いちばん困ったことを聞くと、実務的な支障を抑えてトップになったのが、「適切な声かけや関わり方がわからない」というものだった。部下を思いやる気持ちがいちばんに表れている。 メンタル不調の対処方法は、転職、退職、休職が多かった。ほとんどが我慢して働いているということは、さんざん悩んだ挙げ句の結論だと推測できる。部下の対処もしかり、ひとりで悩まずに早めに専門家に相談することが大切だ。責任感と思いやりのある人がいられない職場が健全な場所とは思えない。根本的な解決を求めるなら、そこを考える必要があるだろう。 プレスリリース
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