2025年、投資顧問会社がヘッジファンドに代わりBTC ETF保有者トップに: CFベンチマークが予測
CFベンチマークスは12月23日、投資顧問会社が来年、ヘッジファンドを抜いて米国上場のビットコインETFの最大の保有者になるだろうと発表した。 今年1月11日、合わせて11のビットコイン現物ETFが米国でデビューし、個人的にビットコインを保有・保管することなく、エクスポージャーを得る方法を投資家に提供している。その登場以来、ビットコイン現物ETFに集まった投資家からの資金は360億ドル(約5兆6500億円、1ドル=157円換算)を超えている。 需要を1番多く占めているのはヘッジファンド・マネジャーで、ビットコイン現物ETFの45.3%を保有している。個人投資家や富裕層の資金を管理する投資顧問は28%で、大差の2番手に甘んじている。 そのような状況が来年には変わると考えているのはCFベンチマークで、2025年にはビットコンとイーサリアムの両ETF市場で投資顧問会社のシェアが50%を超えると予測している。CFベンチマークスは、多くのETFが参照しているBRRNYを含むいくつかの主要なデジタル資産ベンチマークを手がける、英国の規制を受けたインデックス・プロバイダーである。 「私たちは、88兆ドル規模の米国の資産管理業界がこれらのETFを採用し始め、投資顧問による保有の割合が両資産で50%を超えて上昇し、2024年の合計で400億ドルという純流入の記録も大幅に塗り替えると予想している」と、CFベンチマークスは年次報告書で述べている。 「顧客からの需要の高まり、デジタル資産に対する理解の深まり、商品の成熟によってもたらされるこの変革によって、これらの商品がモデル・ポートフォリオの主軸となり、現在の保有比率は変わる可能性が高い」と、CFベンチマークスは述べている。 投資顧問会社はイーサリアムETF市場ではすでにトップポジションにあり、来年もリードを広げそうだ。 イーサリアムブロックチェーンは、資産トークン化の人気の高まりから恩恵を受けると予想される一方、ライバルのソラナ(Solana)が米国における規制の明確化の可能性から、市場シェアを拡大し続ける可能性がある。 「資産のトークン化の流れは2025年に加速し、トークン化されたRWA(現実資産)は300億ドルを超えると予想される」と、報告書は述べている。 ステーブルコインの分野では、リップル(Ripple)社のRLUSDやパクソス(Paxos)のUSDGのような新規参入トークンが、市場シェアが50%から70%に拡大したテザー(Tether)社のUSDTの優位性に挑戦すると予想される。 ブロックチェーンのスケーラビリティも試されることになるだろう。ドナルド・トランプ次期大統領の政権下で規制が明確化されることにより、アクティブユーザーが増加すると予想されることから、オンチェーンキャパシティは倍の1600TPS(1秒当たりのトランザクション数)超えが必要になるかもしれない。 そして、FRBはハト派に転じ、イールドカーブ・コントロールや資産買い入れの拡大といった型破りの手法を採用し、債務返済コストの上昇と労働市場の低迷という有害な組み合わせに対処すると見られている。 「国債のマネタイゼーションの深化はインフレ見込みを上昇させ、通貨価値の下落に対するヘッジとしてのビットコインのようなハード資産を支えるはずだ」と、報告書は予測している。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Beneath Blue / Shutterstock.com|原文:Investment Advisers to Supplant Hedge Funds as Top BTC ETF Holders in 2025: CF Benchmarks
CoinDesk Japan 編集部