耳ふさがないヘッドホン 4万円切る値段で発売 NTT子会社
NTTソノリティ(東京都新宿区)は18日、耳をふさがず周りの環境音が聞こえるオープンイヤー型のヘッドホンを発売した。4万円を切る値段で、音を制御する独自技術を2つ使うことで同社初となるオーバーヘッドを実現し、部屋に置くスピーカーで聴いているような感覚で音楽が楽しめる。フラグシップ機と位置づけグローバル展開も本格化する。 【関連写真】ヘッドホンにも関わらず、装着しても耳がふさがらない 発売した「nwm ONE(ヌーム・ワン)」は、スピーカー(ドライバー)部が耳に密着しないオープンイヤー型で、新開発の2ウェイドライバーにより高音質を実現。本体は約185グラムと軽量で、オーバーヘッド形状でも耳を密閉しないため蒸れずに圧迫感もない。 NTTが通話や通信の課題解決のために培ってきた、音を閉じ込めて音漏れを最小限にする「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」技術と、必要な音だけクリアに取り出す特許技術「マジック・フォーカス・ボイス」を搭載。これにより、耳とスピーカーに一定の距離があっても音漏れを最小限にできるほか、周囲の音をカットして自分の声だけを相手に届けられる。 高域を再生する直径12ミリメートルのツイータードライバーと低域を再生する直径35ミリメートルのウーハードライバーを新開発。それぞれのドライバーを別アンプで駆動し余裕のある音を実現した。「360リアリティオーディオ」や次世代ブルートゥース規格などにも対応。最大20時間の長時間再生が可能だ。 東京都内で開いた発表会で、坂井博社長は「耳をふさがない真のオープンイヤーを実現し、圧倒的な開放感が生む新時代のサウンドを体験できる」と強調。「今こそ、ミュートを解こう。」をスローガンに製品を展開していく考えを示した。 グローバル展開も進める。米国に加え、ドイツを皮切りに欧州でも販売。今年度中には中国にも参入する計画だ。
電波新聞社 報道本部