癒やし効果抜群! 植物愛好家がおすすめする、国内の美しい植物館 3選
日本にいながら世界中から集められた花や植物を鑑賞でき、かつ、緑豊かな環境でリラックスできると、植物園の人気が上昇中。『珍奇植物生態入門』、『世界一うつくしい植物園』など、10以上の著書がある植物愛好家で作家の木谷美咲さんに、建築やデザインも楽しめる植物園から、絶対見ておきたい珍しい植物がある植物園まで、いま行くべき植物園をASK!
かつてはごみ埋立地として使用されていた東京湾の地を埋め立てて作られた人工島「夢の島」の公園内に、1988年に開館した「夢の島熱帯植物館」は、側面が切り取られた四半球のガラスドームが連なる大温室が特徴の植物園。夢の島の廃棄物処理施設の廃棄熱を利用した、環境負荷を減らした設備のほか、植物の多様性を活かした展示スペースづくりにも力を入れている。 また、食虫植物専用温室や、自然に関する教育的な映像が上映されていて鑑賞できる上映ホールなども「夢の島熱帯植物館」ならでは。
「滝があり、ジャングルを歩いているような気持ちになります。何度も足を運んでおり、さまざまな思い出がありますが、特に、夜間特別開館のイベント『夜間開館』が印象深く、“サガリバナ”など夜に咲き、香りを放つ植物がライトアップされ、非日常感が楽しく心躍る体験でした」(木谷さん)
<写真>A、B、C、3つのドームからなる大温室は圧巻。それぞれ異なる熱帯・亜熱帯環境を再現しており、東南アジアや小笠原諸島などさまざまな国を通り過ぎるような体験が楽しめる。
<写真>夏のみに咲く“サガリバナ”。花は夜に開花し翌朝には散るため「幻の花」とも呼ばれる。 夢の島熱帯植物館 住所/ 東京都江東区夢の島2-1-2
小田原フラワーガーデン/神奈川
熱帯・亜熱帯植物を中心に、その時々に咲く花や果実を見ることができるトロピカルドーム温室のほか、ランドスケープも考慮したバラのパーゴラも見どころ。バラのパーゴラの中心に位置するアルカディア広場では、夏季限定で「おどる噴水」が稼働し、子連れで楽しむのもおすすめ。 また、トロピカルドーム温室の空調は、ゴミを焼却する際に出る高温排ガスの余熱を利用して温室内を温めており、環境に優しいエネルギー効率の高い設計がされている。