兵庫県知事選、舌戦最中 各候補はこんな人
斎藤元彦氏(47)無新
初当選から3年、自身の疑惑などに関する告発文書問題を巡り、県議会からの不信任決議を受け失職した。「間違っていたところ、だめなところを反省して、新たに立ち直りをしていく」と強調し「ボトムアップ型県政」を目指す。
日々の支えは家族。出直し選挙に臨むにあたり、「自分を信じてやったらいいのではないか」と声を掛けられた。失職以降は駅前などでの活動を続け、県民らから手紙をもらい、「ここまで自分に期待していただいているのか」と実感した。
気分転換は、寝る前の映画やアニメ鑑賞。映画「ロッキー」を見返し、主人公が逆境に負けない姿に心を打たれた。座右の銘は「雲中雲を見ず」。その言葉の意味のように権力者は自分を顧みないといけないと自らに言い聞かせ「職員や議員からの耳の痛い言葉もしっかり受け止めていく」。
◆「赤ひげ」に憧れ医師の道に
大沢芳清氏(61)無新
30年以上医師として患者と向き合った。新型コロナウイルス禍で、感染した高齢者らの病床がなく、満足な診療ができない状況に直面した。医療施設の増減を所管する県政で「県民が安心できるくらし」を支えたいと考え、初めて政治に挑戦する。
誰もが安心して医療を利用できるよう、保健所など医療関連施設を整備したいという。また、労働者の賃金を支払う中小企業を県として支援するなどして、非正規社員らも含めて安心して生活が送れる社会を実現したいと話す。
まず初めに県庁の部署を訪れて職員と話し、県庁の状況を確認し、経験の豊かな職員を生かす県政運営を目指す。
小学生のときにみた映画「赤ひげ」で貧しい患者と向き合う老医師の姿に感銘し、医師を志した。息抜きは子供たちとのタグラグビーで、コーチ資格を持つ。
◆トランペットやドラム演奏
福本繁幸氏(58)無新
レコード会社社長、音楽出版社代表、リハビリマッサージ治療院長、ドローンパイロット…と多彩な顔を持つ。今年7月の東京都知事選にも立候補し、立候補者56人のうち、3245票を獲得して16位。自分なりに手応えを感じた。