【闘病】「成人スティル病」治療で使ったステロイドの副作用で「糖尿病」にも…
当たり前に過ごしてきた日常は実はすごいことだった
編集部: 病気が判明したときの心境について教えてください。 N.Aさん: 成人スティル病の判明までには時間がかかりましたし、2週間ほど検査入院もしましたので、「やっと病名がついて治療ができる」という安堵の気持ちが大きかったです。最初に熱が出てから1か月以上が経っていました。 編集部: 発症後、生活にどのような変化がありましたか? N.Aさん: 色々ありますが、生活するうえでは成人スティル病の主な治療薬であるステロイドの副作用の影響を大きく受けています。例えば、朝早く目が覚めてしまうため朝型の生活になりました。服用する薬も多いため朝、昼、晩の薬を飲む時間にあわせて食事も規則正しく摂るようになりました。 編集部: お仕事面でも大きく変化があったそうですね。 N.Aさん: はい。仕事に復帰してからはワークスタイルが大きく変化しました。Web制作の仕事をしているのですが、午前中に集中して仕事をほぼ終わらせ、午後はペースを落とし休憩を入れながら仕事をするという形です。夜はほとんど仕事を入れず、どうしても必要な場合だけ夕食後2~3時間程度入れるか、次の日の早朝にまわすなどで調節をしています。また、仕事はほぼリモートワークになりました。コロナ禍のご時世ということもありますが(取材時)、ステロイドを服用していることにより免疫力が低下しているため、外に出ることを極力控え、自宅中心の仕事スタイルになっています。 編集部: 病気と向き合う上で心の支えになっているものを教えてください。 N.Aさん: 病気になった後は助けてくれる人の言葉や気持ちが一層温かく感じ、日々の心の支えになっています。病気のことは一人だと受け止められなかったと思いますし、大変な時も家族や周りに居てくれる人、自分を必要だと思ってくれる人がいるということが嬉しいです。感謝の気持ちを大切にしていきたいと思っています。 編集部: もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか? N.Aさん: 「当たり前に過ごしてきた日常は実はすごいことだった」ということを伝えたいです。病気になった当初は体中が痛く階段を降りるのもやっとで、膝が曲げられなくなり一時は歩けなくなるかもと思ったこともありました。「一日一日を無事に過ごせること、これがとても大切なことなんだよ、だから家族や大切な人と過ごす時間を大切にしてほしい」と以前の自分に言いたいです。