BMWガルミッシュ(1) 巨匠ガンディーニによる先取り3シリーズ 同意を得ず「密かに」製作!
非常に明確でクリーン、ドラマチック
ガルミッシュの誕生から約半世紀が過ぎた2018年。BMWグループ・デザインを率いていた、アドリアン・ファン・ホーイドンク氏は、1つのアイデアを実行した。 それまで数10年間、BMWは横に長いキドニーグリルを使っていた。そこで彼は、縦に長いデザインへの転換を図った。斬新なだけにリスクはあったが、新しいデザイン言語、DNAの一部として据えられた。 アドリアンは、それ以前にガルミッシュの写真を目にしていた。キドニーグリルの歴史を表現するものとして、再現してはどうかと考えたのだ。 「ガンディーニさんのアイデアは、非常に明確でクリーン。同時にドラマチックです。彼は非常に少ない要素を用いて、素晴らしいデザインを生み出してきました。このアプローチは、今でも極めて現代的なものです」 「ガルミッシュの再製作は、彼へ敬意を表することに繋がります。知名度の低い1台を振り返ることで、ベルトーネ社による影響の大きさへ光を当てることもできます」 「BMWの歴史の空白を埋めることにもなり、それだけで実施する充分な理由になりました」。アドリアンが経緯を説明する。 この続きは、BMW ガルミッシュ(2)にて。
AUTOCAR UK(執筆) 中嶋健治(翻訳)