ワンピース、H×H、ジョジョ……弱そうな「ハズレ能力」なのに、なぜかめっぽう強いキャラといえば?
さまざまな能力を持ったキャラクターが登場する「能力系」の漫画には、いわゆる「ハズレ能力」と言われる能力を持つキャラがたびたび登場する。しかし、能力自体は弱そうなのにも関わらず、作中では「強キャラ」として描かれるケースも。今回は人気の能力系漫画に登場する「ハズレ能力を持つ強キャラ」をご紹介しよう。 【写真】尾田栄一郎、青山剛昌、あだち充、藤田和日郎、板垣恵介らが描いた『うる星やつら』の豪華イラスト ▪️それ出すだけ!? と思うハズレ能力も使い方次第! ハズレ能力を持つ強キャラの代表格といえば、『ワンピース』のドンキホーテ・ドフラミンゴではないだろうか。能力系漫画の代表とも言える『ワンピース』。“悪魔の実”を食べることで能力を身につけることができるが、その能力は実にさまざまだ。ドフラミンゴは“イトイトの実”の能力者で「糸を自在に出す」ことができるが、一見すると戦闘には絶望的な「ハズレ能力」にも思える。 しかし実際には、ドフラミンゴは非常に高い戦闘力を持つ。糸を巧みに操って相手を攻撃するだけでなく、自分の影武者を作ることや人を操ることも可能。さらには糸の強度を鍛え上げ、空に糸を這わせて空を飛んだり、国全体を囲むような鳥かごを作って多数の能力者たちを閉じ込めたりと、技のバリエーションはかなり豊富だ。ドレスローザ編での主人公モンキー・D・ルフィとの闘いでは、それまでの敵の中でも最強クラスの力を発揮したと言えるだろう。 同じく『ワンピース』には、シャーロット・クラッカーも登場する。クラッカーの“ビスビスの実”の能力は「ビスケットを出す」こと。完全にハズレ能力と思ってしまいそうな能力だが、クラッカーはビッグ・マム海賊団の最高幹部という明らかな強キャラだ。ルフィとのバトルでは、能力を使って硬度の高い「ビスケット兵」を作製。このビスケット兵は1体倒されても、無限に生み出される。ルフィはナミの力も借りて勝利したが、クラッカーはルフィを追い詰めるほどの高い戦闘力を見せた。 ▪️ハズレ能力は頭脳で生かす! じつは『HUNTER×HUNTER』の主要キャラであるヒソカ・モロウも、「ハズレ能力を持つ強キャラ」と分類できるだろう。『HUNTER×HUNTER』ではキャラが“念能力”使って戦うが、ヒソカの念能力は「伸縮自在の愛(バンジーガム)」。「念にガムとゴムの特性を与える」能力だが、これだけ聞くと「ハズレ能力」と感じる方も多いのではないだろうか。 しかし、バンジーガムは非常にシンプルで応用力が高い。奇術師でもあるヒソカはこの能力を攻撃・防御の両面でうまく使い、戦略的に戦うことで作品屈指の強キャラとなっている。特に幻影旅団団長クロロ・ルシルフルとのバトルでは、敗れはしたもののバンジーガムを使って自身を復活させるなど、その能力の応用性の広さを見せつけた。 ▪️本人さえ史上最弱と認める能力で戦うキャラも…… さらに能力系漫画で忘れてはならないのが、“スタンド”という能力を使って戦う『ジョジョの奇妙な冒険』。この第3部『スターダストクルセイダース』に登場するスティーリー・ダンは、本人も認めるハズレ能力キャラだ。 スティーリー・ダンのスタンド「ラバーズ」は、「ミクロサイズのスタンドを操作する」というもの。この能力について、本人は「髪の毛一本さえ動かすことの出来ない、史上最弱のスタンド」とも語っている。しかしいざバトルとなれば、そのスタンドを相手の脳に侵入させるという戦い方で主人公の空条承太郎たちを追い詰めた。 このように一見残念な「ハズレ能力」と思ってしまうような能力でも、どのように使うか、鍛え上げるかによっては強キャラにもなり得る。うまく使いこなしているキャラたちは、「頭が良い」「努力家」な一面も持っているのかもしれない。
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