【高校ラグビー地区大会・決勝】盛岡工・仙台育英・山形中央が"聖地"へ!名門校対決・ライバル校対決など...若きラガーマンたちの熱き戦いがスタート【岩手・宮城・山形】
【宮城】仙台育英vs.佐沼 “互角“との下馬評を覆し圧勝したのは?
同じ20日に行われた宮城県大会決勝は、大会28連覇中の仙台育英と公立高校の佐沼。3年連続で同じ顔合わせとなりました。 立ち上がり、先に流れをつかんだのは仙台育英。キックオフから素早い出足で敵陣深くまで攻め込むと、開始3分、FW陣の鋭い縦突進から最後はPR・佐藤大翔選手が中央にトライ。ゴールも決めて7点のリードを奪います。 一方、今大会は第1シードとして自信をもって臨んできた佐沼。この後の仙台育英の勢いを粘り強いディフェンスでしのぐと、18分からは、仙台育英陣内22mラインの内側に攻め込みます。ラインアウトからモールをつくって押し込む佐沼。しかし、ここは仙台育英が一枚上手でした。 モールがくずれた後、展開された攻撃に素早く反応すると、FW陣が一塊となってターンオーバー。BK陣一人一人がスキルの高さを見せて、一気に佐沼陣内ゴールライン近くまで攻め返します。そして24分、FW陣が素早くボールを動かした後、右に大きく展開して最後はWTB・植木秀哉選手がトライ。仙台育英が狙いどおりの攻撃で、12対0とリードをひろげ、前半を折り返しました。 迎えた後半。「力負けはしていない。我慢して残り15分でひっくり返そう」と白鳥直人監督が送り出した佐沼。果敢な仕掛けで、先に敵陣深くまで攻め込みます。6分には仙台育英ゴールラインまで5mのマイボールラインアウトと絶好のチャンスをつくります。しっかりボールを確保した後、モールをつくって一気に押し込む佐沼。インゴールまでボールを持ち込みます。しかし、仙台育英が執拗に絡んでグラウディング直前にノックオン。佐沼が絶好のチャンスを逃します。 逆に仙台育英は13分、敵陣22mライン付近のラインアウトから、サインプレーでギャップをついた佐藤大翔選手が、体重100kgと思えないスピードを見せ、そのまま走り切ってトライ。勝負の流れを完全に引き寄せました。 この後も着実にチャンスをものにした仙台育英が、さらに2つのトライを追加。今シーズンは互角の勝負とみられていた佐沼に29対0と完勝して、29年連続の全国大会出場を決めました。