【高校ラグビー地区大会・決勝】盛岡工・仙台育英・山形中央が"聖地"へ!名門校対決・ライバル校対決など...若きラガーマンたちの熱き戦いがスタート【岩手・宮城・山形】
年末年始に東大阪市の花園ラグビー場で開催される「全国高等学校ラグビーフットボール大会」。今シーズンで104回目を迎える伝統の大会を前に、若きラガーマンたちの“聖地”を目指す熱い戦いがスタート。先週末、岩手・宮城・山形で決勝戦が行われ、それぞれ代表校が決定しました。
【岩手】盛岡工vs.黒沢尻工 最後まで勝敗が分からない名門校対決
10月20日、岩手県盛岡市のいわぎんスタジアムで行われた岩手県大会の決勝は、昨年度の代表校・黒沢尻工と、4年ぶり36回目の優勝を目指す盛岡工の名門校対決。両チームのOBや多くのラグビーファンがつめかけ、どちらに勝利の女神が微笑むか、最後の最後までわからない白熱の展開となりました。 前半、先にペースをつかんだのは黒沢尻工。風上を上手く利用して敵陣に入り込むと、開始6分、FL・藤村仁胡選手が右中間に飛び込んで先制のトライ。この後、持ち味の攻撃力を発揮して、10分にはペナルティゴール、24分にはSH・遠藤陽紀選手の中央へのトライで15対7とリードし前半を折り返します。 しかし、サイドの変わった後半、風上にまわった盛岡工が反撃します。13分に、「入学してから黒沢尻工には、(花園の予選では)勝てていなかったので何としても勝ちたかった」と振り返ったキャプテンの吉田勇玖選手がタックルを振り切って追撃のトライを奪うと、18分には途中出場の千葉悠真選手が逆転のトライ。ゴールも決めて、21対15と逆に6点のリードを奪います。 残り時間は10分余り。ここから両チームの気迫と執念がぶつかり合います。先に意地を見せたのは黒沢尻工。23分に藤村選手のこの日2つ目のトライで1点差まで詰め寄ります。コンバージョンゴールは外れたものの、その後も迫力満点の攻撃で盛岡工のゴールラインに迫ります。 しかし、ここから盛岡工が踏ん張ります。鋭い出足とタックルで黒沢尻工に得点を許しません。刻々と時間は過ぎて、試合はついにノーサイド。21対20、黒沢尻工の追撃を粘り強いディフェンスでしのぎ切った盛岡工が、4年ぶり36回目の花園への切符を手にしました。