【NBA】なぜウォリアーズは再び優勝を競うチームになったのか? 好調を支える4つの理由
攻守のスキームをアップデートしたウォリアーズ
新アシスタントコーチのジェリー・スタックハウスによるもっとアグレッシブなスタイルの守備で、昨季のターンオーバー誘発が23位だったウォリアーズは今季6位につけている。1試合あたりのディフレクションは、オクラホマシティ・サンダーに続く2位だ。 ウォリアーズにはボールに対して守れる長さと身体能力を持つ選手たちがいる。ボールスクリーンに2人のディフェンダーをつけることが多く、それによって相手に混乱を引き起こすのだ。ローテーションの仕方を知る賢いベテランたちがおり、筆頭がグリーンだ。ウォリアーズの守備は昨季15位だったが、今季は3位につけている。 また、ウォリアーズは動きを多用する攻撃システムにいくつか新たな趣向も加えた。もうひとりの新アシスタントコーチで、ポートランド・トレイルブレイザーズで長く指揮をとったテリー・ストッツが、デイミアン・リラードやCJ・マッカラムの役に立ったブロッカーを動かすアクションをもたらしたのだ。それをカリーとヒールドに用いたウォリアーズは、攻撃が昨季の9位から4位に上昇した。
ステフィン・カリーは健在
新たな選手とコーチによって、ウォリアーズは層を厚くした。ただ、カリーがいなければ何の意味もない。オリンピックの終盤、カリーはまだ世界最高の選手のひとりでいられることを示した。それをNBAレギュラーシーズンでも続けている。 1試合平均22.0得点、6.3アシストと数字は落ちている。だが、それは主に平均出場が28.3分間にとどまっているためだ。今季のカーHCはぜいたくにカリーをより休ませることができている。それにより、カリーは非常に効率的なショットを保つことができているのだ。3P成功率43.5%は2018-2019シーズン以降で最高の数字。先日のサンダー戦で勝負を決める3Pを沈めたように、重要な局面でビッグショットを決めるのは変わらない。 カリーは今でも最も危険なシューターなのだ。彼がいるウォリアーズは常に良いチームだった。それが再び素晴らしいチームになったのは、周囲のメンバーに際立っているからだ。カリーが不在でもとりでを守ることができている。足首のケガで欠場した3試合で3勝0敗という成績だった。 先週、ボストン・セルティックスとサンダーの両チームを倒したことが示すように、今のウォリアーズは本物だ。長きにわたってリーグを支配したカリーとトンプソンのチームではない。だが、プレイオフでも本当に活躍できるような新しいバージョンに進化する方法を見つけたのである。
Stephen Noh • 坂東実藍 Miran Bando