CES開幕、ホンダは次世代車で攻勢…独自OSとAIの融合で自動運転の高度化目指す
もっとも、開発には巨額な費用が必要で、ホンダの場合は投資の効率化に向け、経営統合を協議する日産自動車とのOS共通化も課題となる。
ホンダでSDV開発を統括する四竈真人氏は7日、「経営統合の検討はSDVの協業も視野に入れており、OSも含む。集約が理にかなう」と述べた。
「アフィーラワン」は1400万円から…米オハイオ工場で生産へ
【ラスベガス=小林泰裕】ホンダとソニーグループの合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」の川西泉社長が7日、米西部ネバダ州ラスベガスで読売新聞などの取材に応じた。6日から米国で予約を開始した電気自動車(EV)「アフィーラ1(ワン)」について、ホンダの米オハイオ州の工場で生産することを明らかにし、「同じ工場で生産することでコストダウンを図りたい」と話した。
アフィーラワンの米国での価格は8万9900ドル(約1400万円)から。日本向けの価格は未定だが、2026年中の納車を予定する。オハイオ工場で生産したものを輸入することになるという。価格はテスラの人気スポーツ用多目的車(SUV)「モデルY」の約2倍だ。川西氏は「少しずつファンがついてくれたらいい」と話した。アフィーラワンには米オープンAIが開発した「チャットGPT」の技術を活用した対話型AI(人工知能)も搭載される。
パナソニック、アンソロピックと戦略提携
【ラスベガス(米ネバダ州)=坂下結子】パナソニックホールディングス(HD)の楠見雄規社長は7日に開幕したCESで基調講演し、生成AI(人工知能)を手がける米新興企業アンソロピックと戦略提携したと発表した。パナソニックHDが今年から米国で展開する予定の家庭向けAIエージェント(代理人)「Umi(ウミ)」など新たなサービスや製品に、アンソロピックの技術を活用する。
Umiには、アンソロピックの対話型AIを搭載する。旅行や食料品配達などの複数の企業のサービスと連携し、話しかけると旅先の提案や家族のスケジュール調整などをしてくれる。今後、日本での展開も視野に入れる。
楠見氏は、こうした新サービスの展開により、パナソニックHDの売上高全体に占めるAI関連事業の割合を、2035年までに現在の10%弱から30%まで高めるとの計画を示した。「(AI事業の強化に向けた)変革はパナソニックの全てを変えるだろう」と強調した。