熊本県内のバスと熊本電鉄電車では、先週土曜日１６日をもって全国交通系ＩＣカードの使用が廃止されました。この全国初のケースを利用者は、どう受け止めたのでしょうか、一方、廃止初日、バス事業者は新たな動きを始めていました。 経営難が続く県内バス５社と熊本電鉄電車ではＳｕｉｃａなど全国交通系ＩＣカードに対応した運賃支払い機器の更新費用が高額であるとして、更新より安価なクレジットカードなどを使うタッチ決済機器への切り替えを選択。 １１月１６日をもって全国交通系ＩＣカードの使用を廃止しました。 新たなタッチ決済が導入される来年３月上旬までの間、利用者は『現金』か、地域限定型の『くまモンのＩＣカード』で支払うことになります。 【１尾谷いずみ リポート】 「全国交通系ＩＣカード廃止初日です。利用者に話を聞きます」 【女性２人組（Ｓｕｉｃａ利用）】 Ｑきょうから使えないんですが・・ 「え？うそ」 「不便としか言えない」 【現金で支払う女性】 「きょうＳＵＧＯＣＡで払おうとして・・全然気づいてなくて何回も（ＳＵＧＯＣＡをかざして）ビビっとなっちゃって」 Ｑ現金でいくらか分かりましたか 「実は慌ててしまって（整理券を）取ってなくて、分からなかったので運転手さんに聞きました。いくらですかって」 Ｑいくらでした？ 「１８０円でした」 Ｑこれからどうされますか？ 「うーん、プリペイドカードとかもないので現金で払うと思います」 【運賃箱に現金を投入し降車する人】 【男性・東京から出張で熊本に】 「東京から来る人からすると不便だなと」 【女性（Ｓｕｉｃａ利用者）】 「熊本だけ（全国交通系ＩＣ）なくなるのはちょっと不便なところは出てくるかな。でも対応していかないといけない」 【女性（「ＳＵＧＯＣＡからくまモンのＩＣへ切り替えます」）】 「やっぱりバス会社さんの負担があるんじゃないかなと思って。それはもう仕方ないかなと思ってます」 【女性（くまモンのＩＣ利用者）】 「それなりの都合があるんでしょうね」 【現金で払って降車した男性】 「（これまでは）Ｓｕｉｃａで払っていた。（今後は）とりあえず現金で払おうかなと思ってます」 【女性（Ｓｕｉｃａ利用者）】 「現金しか使えないんだと、Ｓｕｉｃａしかないのでちょっと困りましたね」 「でもクレジットカードでタッチ決済できる方が、Ｓｕｉｃａとかはいちいち入金しないといけないからその手間を考えたら、クレジットカードでピッてする方が楽なのかな」 Ｑではしばらくはどのように？ 「自転車でがんばるかな」 一方、同じ１６日、九州産交バスではある作業が行われていました。 【設置された新しい決済機器】 「ピッ」 「こんな感じですね」 クレジットカードなどでのタッチ決済ができる新たな端末第１号が、バスの車両に設置されました。 今後は、これまでのＩＣカード端末を順次こちらに交換、他の４社も合わせ、約８００台の車両へ設置し、来年３月上旬からタッチ決済を可能にするとしています。 バス各社などでつくる『共同経営推進室』は「ご不便をおかけすることになりますが、新たなタッチ決済システムではこれまで実現できなかった利便性の付加も可能であり、着実に入れ替えを進めてまいります」とコメントしています。