小池百合子氏(71)「私こそチャレンジャー」 主な候補者の横顔 東京都知事選
「全然守りに入っていない。私こそチャレンジャー」 今回の知事選の立候補者数は過去最多の56人。誰もが「挑戦者」だと断りをいれながら、我こそが挑戦者だと現職の立場でこう言い切る。「継続のみならず、新しい産業を育てていくにはチャレンジ精神がないとできない」 政治家を志したのは、世論が新党ブームに沸いた平成4年の参院選。細川護熙元首相に誘われたことがきっかけ。冷戦が終結するなど激動の時代で、「日本はぬくぬくとして、このままで大丈夫か」という思いでキャスターからの転身を決めた。 30年以上に及ぶ政治家人生で最も大変な時期は、中堅の立場で新党立ち上げに奔走していたころ。体にも変調をきたし、子宮筋腫が見つかって子宮を全摘出した。「やっぱり女性はいつかは子供をほしいもの。若い女性が同じような思いをしないように」と、その後は子育て支援策に力を入れるようになった。 尊敬する政治家に、都知事の前身の東京市長であり、関東大震災の復興を担った後藤新平を挙げる。復興計画が壮大だったため、「大風呂敷」と言われてもなお実行した点を評価し、「今の大東京の発展がある」とお手本にする。大事にしている言葉は、防衛相のときから「備えよ常に」。 読書が趣味で、少人数の読書会を定期的に行っている。一方で、最近はまっているのは、3人組の「BABYMETAL」など世界で活躍するガールズユニット。「声量もあるし、ダンスもふくめてキレキレ」と日本の隠れたキラーコンテンツと称賛する。 食事にはこだわらないと言い、昼飯や移動中にはコンビニエンスストアをよく利用する。自身の性格を評して、「おとなしく、控えめ」。 <こいけ・ゆりこ> 昭和27年、兵庫県出身。カイロ大卒。民放キャスターを経て、平成4年の参院選で日本新党から出馬し初当選。衆院に鞍替えし、新進党や自由党を経て、自民党に入党。環境相や防衛相を歴任。28年の知事選で初当選。現在2期目。