チャビ、バルセロナの窮状を訴える「今のバルサは25年前と違う。監督が『この選手とこの選手とこの選手がほしい』とは言えない」 | ラ・リーガ
バルセロナは16日にラ・リーガ第36節、敵地パワー・ホース・スタジアムでのアルメリア戦に臨む。前日会見に出席したチャビ・エルナンデス監督は2位のままシーズンを終えるために、勝利を手にする必要性を説いている。 バルセロナは前節レアル・ソシエダ戦を2-0で制し、アラベスと引き分けたジローナを抜き返してスペイン・スーパーカップ出場圏2位に浮上。さらに今節でジローナがビジャレアルに敗れたために、残り3試合で勝ち点6を獲得すれば2位を確定できることになった。 チャビ監督はスポーツ的にも財政的にも来季スペイン・スーパーカップに参加することが必要な状況で、このまま2位の座を自分たちのものにする意欲を示している。 「難しい試合だよ。アルメリアはもっと多くの勝ち点を獲得していてもいいチームだ。不幸にも降格が決定してしまったが、気持ち的に解放された部分もあるだろう。彼らは落ち着いて、失うものが何もない状況でプレーできる。とにかく、すべては私たち次第だ。あと勝ち点6を獲得すれば、私たちの2位が確定する。目標はあまりにも明確だよ」 チャビ監督はその一方で、バルセロナの財政状況と補強についても言及。深刻な財政難に陥るクラブが、過去のような補強を実現できる状況にはないことを強調した。 「私たちは戦っていきたいと思っている。しかしクレ(バルセロナサポーターの愛称)はファンとして、クラブの状況が25年前とまったく違うことを理解しなければならない。状況は難しく、困難なものなんだ。以前は監督が『こいつと、こいつと、それとこいつもほしい』と言えたが、今はそうではないんだよ」 「私たちは財政的に健全なほかのクラブと同じような状況にはない。ファイナンシャルフェアプレーなどが、レアル・マドリーやそのほかの欧州のビッグクラブと同じようなコンディションではないんだ。バルセロナのファンはそうしたことを理解する必要がある。とはいえ、それが私たちがタイトル争いを望んでいないことを意味しているわけではない。ただ時間は必要だ。戦っていく上で前向きな要素も私たちには揃っている」 バルセロナ指揮官はその一方で、FWヴィトール・ロケの代理人が与えられる出場機会の少なさに憤っていた件にも触れている。 「ロケは本来、12月に加入させる予定ではなかった。本当はブラジルに残っているべきだったが、ガビとバルデが負傷してしまい、ここで成長させるためにも呼び寄せることにした。バルサというクラブ、そのロッカールームの中を知ってもらうためにもね」 「彼の議論については意味がない。確かに移籍金は支払ったが、彼はまだ成長段階なんだよ。出場機会が少ないのは、序列が上の選手たちがいるためにほかならず、それはすべての若手が経験してきたことなんだ」 チャビ監督は、シーズン前半戦はレギュラー扱いだったにもかかわらず、後半戦になると出場機会が激減したFWジョアン・フェリックスにも言及。今なお重要な選手であることを強調している。 「彼はハフィーニャやラミン(・ヤマル)と競争している。ジョアンは重要な存在だったし、シーズン終了までそうあり続けるよ」