アルペン、創業地の名古屋にも旗艦店オープン 378ブランド28万点の品ぞろえで圧倒
ハンドボール関連商品を約3000点そろえているのも同店の特徴だ。「県内有力企業にハンドボールの実業団があることなどから、愛知県下では中高の部活動でもハンドボールが盛んであり、競技人口が多い」のだという。近年ますます人気のラグビーコーナーにひけを取らない規模の売り場で、国内では希少なブランドも扱っている。
「スノーピーク」の冷凍食品が登場
4、5階はキャンプやアウトドア用品の「アルペン アウトドアーズ」だ。「コロナが明けて以降、キャンプ市場は減速しているが、キャンプ場予約は今も活況。コアキャンパーは離れていないし、一定の新規参入者もいる」と水野社長。“キャンプの聖地”として打ち出す5階には、テントや焚き火台などのキャンプグッズを150ブランド4100品番そろえる。280品番以上のテントの試し張りももちろん可能だ。「スノーピーク(SNOW PEAK)」の新業態「ランドベース」が1号店を出店している点も見どころで、新カテゴリーの冷凍食品を扱っている。炭焼きの香ばしさが特徴というピザやブロックベーコン、ソーセージなどが冷凍什器に陳列されている。今後、レトルトカレーなども加わる予定という。
5階には祖業のスキー、スノーボードのコーナーも設けている。名古屋は岐阜・奥美濃のスキー場なら車で1時間半という好立地。「ゲレンデには、今また若い世代が増えている」(店頭スタッフ)として、一部の強化店舗ではウィンター商品の品ぞろえも続けている。冬が近づけば、キャンプ関連売り場を縮小してウィンターの取り扱いを広げる。キャンプ市場が低調な反面、コロナ禍以降参加人口が増えているトレッキングやハイキングの売り場は4階に設けている。「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」や「パタゴニア(PATAGONIA)」「マムート(MAMMUT)」などの登山アイテムをそろえ、各社のトレッキングシューズやザックも一堂に集積している。
アルペンの23年7~12月期連結業績は、売上高が前年同期比1.8%増の1224億円、純利益は同69.7%減の9億円だった。コロナ特需が去ってゴルフ、キャンプなどが前年割れとなり、利益を大幅に落とすことになった。この結果を受けて、24年6月期の予想も当初より引き下げ、売上高は前期比3.2%増の2524億円、純利益は同81.0%減の10億円としている。