大阪府「空飛ぶクルマ」実現へ始動 吉村知事「本気の実行組織としてやっていく」
「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」設立 自治体レベルでは初
大阪府「空飛ぶクルマ」実現へ始動 吉村知事「本気の実行組織としてやっていく」
大阪府の吉村洋文知事は11日午後、大阪府庁で定例記者会見を開き、都市交通や観光など、幅広い分野での利活用が見込まれる新たな産業、サービスと期待される「空飛ぶクルマ」の実現に取り組むため活動の核となる「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」(事務局:大阪府)を設立し、設立式を17日に開催すると発表した。吉村知事は「2025年万博を開催する大阪において空飛ぶ車は実現したい」「自治体レベルでは初めて。大阪が率先してやっていくということです。強力な企業も参加メンバーで入っているので本気の実行組織としてやっていく」と力強く話していた。 【中継録画】大阪府・吉村知事が定例会見(2020年11月11日)
大阪府が事務局を設置
会見によると、2018年12月に経済産業省、国土交通省による「空の移動革命に向けた官民協議会」でロードマップがとりまとめられ「空飛ぶクルマ」は、都市交通、観光、医療や災害対策など、新たな産業、サービスと期待されており、大阪府でも実現に向けた取組みを行っているという。 そこで、この取組みを加速させるために具体的かつ実践的な協議・活動の核となる「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」を設立。大阪府が事務局を設置し、設立式を17日に大阪府庁で行うとした。
まずは海上や淀川のような大きな河川を通る形で
吉村知事は今回の取り組みについて「2025年の万博、IRの誘致などで『新しい技術』として有効に活用していこうと思う」と話した。 また、実証実験・試験飛行などを重ね量産型機体の開発などをへて、2024年に事業をスタート。複数事業者がエアタクシー事業をスタートさせることを目標とし「2025年には大阪関西万博、多くの人が空飛ぶ車を体験する機会、2030年代には実用化の拡大したい」と話した。 ただ、現実的に住宅地の上空を空飛ぶ車が通るのはハードルが高いため、まずは海上や淀川のような大きな河川を通ることで、住民への配慮、課題を考えていくという。
「実現させようとしたら行政だけ、民間だけではできない」
今回の取り組みについて、吉村知事は「空飛ぶクルマは垂直に上がって電気で移動して環境にも優しい近未来の大阪を実行するのも新たなものにチャレンジする大阪で積極的にやっていきたい」とした。 そして「実現させようとしたら行政だけでもできないし民間だけでもできない」とし、技術面に関してはラウンドテーブル事務局は大阪府になるものの、有力な機体メーカーや運行会社などの企業・団体が参加予定としている。 吉村知事は「かなり強力な組織になるだろうと思います。そこで民間の力を最大限に発揮してもらって、大阪府が旗を振ってやっていく」と話していた。