あなたの知らない札幌《トモエ醤油工場》後編 「昆布しょうゆ」にこだわり
工場見学では普段目にしないものもたくさん
「トモエの醤油工場」見学がスタートしてから7年ほど経ちましたが、年々見学者は増加しています。和食がユネスコ無形文化遺産に認定された今、もっと多くの方に醤油の魅力を伝えていきたいと思っています。 「トモエの醤油工場」では醤油の生産工程はもちろんですが、普段はなかなか目にしないものがたくさん発見できます。例えば、業務用の醤油樽。水産加工品を製造している会社などに発送するのですが、1000リットルの醤油が入った樽は普段はなかなか見ることはないと思います。逆にミニチュアサイズの醤油の需要も増しています。「マイ醤油」人気かと思うかもしれませんが、実は今、中国を中心とした東南アジアで醤油の人気が高まっていて、ミニチュアサイズの多くは輸出されています。北海道はインバウンド(訪日外国人)景気に沸いているといわれますが、当社に限っていうと「来ていただく」のではなく「輸出する」需要が増えています。 また、工場の横には直営店もありまして、ソフトクリームにかけるシロップを「醤油」バージョンと「味噌」バージョンの二つを用意しています。(※「味噌工場」は旭川にあります) 工場見学ができる場所は全国に多くあるとは思いますが、ここまで「香り」の変化を体感できる工場はないと思います。工場に入るまでは大豆を蒸している香りが、中に入ると醤油が発酵している香りが、奥に進めば進むほどその香りが増し食欲を刺激します。札幌で唯一の醤油工場で、歴史ある醤油作りを間近で感じてください。