手軽さが人気の一方で…「モペット」事故増加 対策は?【WBSクロス】
重大事故も 販売店の対策は?
こうしたルール違反が重大な事故につながるケースもあります。 今年4月、東京・杉並区の交差点で、モペットが一時停止を無視して交差点に進入し、自動車と衝突する事故が発生しました。 事故当時の映像を見ると、右から走ってきたモペットが車に衝突。フロントガラスには一瞬でひびが入りました。当時、車を運転していた男性に話を聞くことができました。 「もう一瞬なんだよね。『あっ』という状況。後ろにいた妻が『人が』というので『えっ?』っていう。(モペットが車の)前にいたわけじゃないから。こっち(右)から飛んできてという感じ」(車を運転していた男性) モペットに乗っていた男性は当時、ヘルメットをかぶっていませんでした。捜査関係者などによるとモペットに乗っていた男性は意識不明で救急搬送され、警察は今も事情聴取ができていないといいます。 「自分の車に当たったんだなというのがあるから。何とか助かってほしい」(車を運転していた男性) こうした事故を防ぐには、どのような対策が求められるのでしょうか? 東京・千代田区のモペット販売店「原ちゃり電ちゃり 秋葉原」で代表を務める呉本親衛さん。モペットの販売を始めた3年前からルールの周知に努めてきました。 過去にナンバーを付けずにモペットを購入したいという客がいたことから、それ以降、呉本さんは購入者にモペットが原付バイクであることをきちんと理解してもらった上で販売しているといいます。 「時速30キロを超えてはいけない。走行時は左寄り。原付バイクと同じと思えば」(呉本さん) 説明を受けた客は「こういうのってあんまり周知されていないから、本当のルールがよく分かっていない」と話します。 「原ちゃり電ちゃり」では、ナンバーの取得や自賠責保険の加入を確認するまで商品を渡さないと決めています。 「私から見るとモペットはネット販売の商品ではない。購入する前に十分な説明を受けないといけない。家電製品でも、おもちゃでもなく、公道で走るものなので、ある程度知識を持っている人の指導が必要」(呉本さん) 快適な乗車を楽しむために、正しいルールの理解が求められています。 ※ワールドビジネスサテライト