女性の性的経験の平均数、約30年前より大幅に増加したものの…いまだに男性の性的パートナーの数が圧倒的に多い理由とは?
*この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 【ニッポンの性】セルフプレジャーでもっと気持ち良くなるための9つのハウツー 11月13日に発表されたフランス人のセクシャリティに関する大規模調査によると、1992年の調査以来、女性の性的パートナーの数は大幅に増加したものの、男性との間には依然として大きな差があることが判明した。 これは1970年以降に発表されたフランス人のセクシャリティに関する第4回目の科学調査である。11月13日(水)、フランス国立衛生医学研究所(Inserm)、ANRS 新興感染症研究所、およびフランス公衆衛生局が5年間にわたる調査の結果を公表した。今回の調査「フランスにおけるセクシャリティの背景」は、フランス本土と海外領土に住む31,518人を対象に行われ、フランス人の性に関する実態を明らかにし、2030年を見据えた国の性健康戦略を策定するための調査が行われた。この調査では、性に関する様々な側面について質問が投げかけられた。具体的には、性に対する意見や考え、性経験の開始時期、過去12ヶ月間のパートナー数や性行為の実態、性満足度、性感染症、望まない妊娠などが問われた。 調査の多くの結果の中で、女性における性的パートナーの数が時代とともに増加しているものの、男性と女性の間には依然として大きな差があることがわかった。18歳から69歳の女性において、その増加は顕著だ。2023年には、彼女たちは平均で7.9人のパートナーを報告しており、1992年の3.4人と比較して大きな増加を見せている。一方、男性の数字は年々安定しており、1992年には11.2人、2006年には11.9人だった。2023年にはこの数字が増加し、16.4人の性的パートナーを報告している。
性的パートナーの定義
性的パートナーは、男性は16.4人に対し、女性は7.9人。ほぼ倍近くの差がある。このような違いはどう説明できるのだろうか? 社会学者でInsermの研究所長であるナタリー・バジョスは、11月14日にラジオ局「フランス・インター」の朝の番組で、「性的パートナーの定義は男女で異なる」と指摘した。 この認識は、男性と女性の性に対する社会的な価値観に直接関係している。ナタリー・バジョスは、「女性の性は感情や愛情に基づいて考えられることが多いのに対し、男性の性は身体的な欲求に関連付けられることが多い」と説明している。また、「以前は、男性の方が女性より性欲が強いと考えられていたが、これは徐々に変わりつつある」とも述べた。 実際には、社会学者によると、女性は「大切だった男性」だけを挙げる傾向があるのに対し、男性はすべての経験を挙げることが多いという。「社会がそれぞれの性に対してどういった期待や価値を持っているかが、その記憶の形成に影響を与えている」とナタリー・バジョスは総括した。この現象はフランスだけでなく、世界中のすべての国で、また時代を越えて同じように見られるものだと専門家は指摘する。 text: Ophélie Ostermann (madame.lefigaro.fr)
translation: Hanae Yamaguchi