〔東京外為〕ドル一時157円台後半=日銀早期利上げ観測後退で(20日午後5時)
20日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は一時、157円台後半に上昇した。7月17日以来、約5カ月ぶりの高値水準。日銀の早期利上げ観測が後退したことで、日米金利差を意識したドル買い・円売りが継続した。午後5時現在は、156円83~83銭と前日(午後5時、156円48~48銭)比35銭のドル高・円安。 東京時間は、仲値公示にかけて五・十日に伴う国内輸入企業の買いなどが強まり、157円90銭台まで強含んだ。その後は、加藤財務相の円安けん制発言や国内輸出企業の売りなどを受け、156円80銭台まで水準を切り下げた。 午後は特段の材料を欠く中、おおむね156円80銭台~157円30銭台のレンジでもみ合った。 前日の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)による来年以降の利下げペースが鈍化するとの見方が広がっていることに加え、日銀の利上げ時期が後ずれをするとの観測から、ドル買い・円売りが強まった。 東京時間は、こうした流れを受けたドル買い・円売りが先行。市場からは「週末に伴う実需の買いが多く見られた」(国内銀行)との声が聞かれた。 ただ、10時すぎに財務相からけん制発言が出たことで、「ポジション調整のタイミングを計っていた投資家が利益を確定させた」(別の国内銀行)といい、値を削る展開となった。 ユーロは対円で上昇、対ドルで下落。午後5時は、1ユーロ=162円81~84銭(前日午後5時、162円63~68銭)、対ドルでは1.0381~0381ドル(同1.0394~0395ドル)。