〔米株式〕NYダウもみ合い、23ドル安=ナスダックは安い(20日午前)
【ニューヨーク時事】週末20日午前のニューヨーク株式相場は、まちまちな内容の米インフレ関連指標を眺めて、もみ合いとなっている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比23.09ドル安の4万2319.15ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は148.61ポイント安の1万9224.16。 米商務省が朝方発表した11月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比2.4%上昇となり、市場予想(2.5%上昇)を下回った。ただ、伸びは前月(2.3%)から拡大した。価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数の上昇率は2.8%と予想(2.9%上昇)を下回ったものの、伸びは前月と同水準だった。 インフレ鈍化が停滞気味であることが改めて示唆され、米連邦準備制度理事会(FRB)による来年以降の利下げペースが鈍化するとの見方が広がった。ただ、PCEの全体とコア指数がいずれも市場予想を下回ったことが、インフレ上振れを巡る過度な警戒感の緩和につながった面もあり、神経質な商いとなっている。 一方、米議会の予算審議難航に伴う政府閉鎖のリスクが、取引序盤から投資家心理を圧迫している。米政府の資金繰りに必要なつなぎ予算が米国時間20日深夜に失効。それまでに予算を延長する法案が成立しない場合は、翌日から政府機関の一部が閉鎖される。米メディアは、ジョンソン米下院議長が20日、閉鎖回避に向け、午前中につなぎ予算延長法案の採決を行う考えを示したと伝えた。 ダウ構成銘柄を見ると、ナイキが2%超安とダウの下げを先導。2024年12月~25年2月期は2桁の減収になるとの見通しを示したことが嫌気されている。一方、貨物部門のスピンオフ(分離・独立)を発表したフェデックスは一時小幅高となった。