クミコ、岩本公水、朝花美穂ら人気実力派が、14日放送のBS朝日「人生、歌がある」でそろい踏み
魅力ある実力派の歌手が毎週、大勢出演するBS朝日の歌謡番組「人生、歌がある」(土曜後7・0)。14日放送では藤あや子(63)が新曲「雪の花」を披露するほか、代表曲を他の歌手とコラボして歌う特集が組まれる。そのうちの3人、クミコ(70)、岩本公水(49)、朝花美穂(26)がサンケイスポーツの取材に今年を振り返り、来年の抱負を語った。 クミコは11月、シャンソン歌手、故越路吹雪さんの「愛の讃歌」を日本語訳した名作詞家、岩谷時子さんの遺志を継いだ「第13回岩谷時子賞」で特別賞を受賞。シャンソン歌手の受賞は創設以来初めてで「岩谷さんと越路さんは私の原点。お二人がいなかったら、今の私はいない。うれしかったです」と感謝した。14日の「人生、-」でも、岩谷さんが作詞し越路さんが歌った「イカルスの星」を歌い上げる。 説得力のある美声は多くの人の感涙を絞り、輝きを増しつつあるクミコ。「でもね。最近は歌をうまくなろうとか考えない。日常的に生と死を考える立場にあるからかな」と周囲がドキリとするようなことをサラリ。というのも、父(96)を3年前から老人福祉施設に預ける一方、クミコは近くに住む母(96)の元に毎日のように訪れ、身の回りの世話をしているからだ。 「そんな生活に昔はイライラしたり、両親を怒ったこともあったけど、日がたつにつれて、だんだんと気持ちが穏やかになってきた」と述懐。「人間、誰しも生きていれば老いを迎える。こんなもんだと気持ちを昇華できるようになったことが大きいのかも」と自己分析する。人生を静かに見つめる日常が、自然と歌にも深みを与えているようだ。 「父は全て自分の歯、母は全て自分の歯じゃないのに、2人とも長生きなんですよ。ハハハ」とユーモラスに明かしたクミコ。「来年もなるようになると思います」と前を向いた。 情感あふれる歌声で人気の演歌歌手、岩本公水は来年のデビュー30周年を前に、記念の新曲「瀧(たき)の恋歌(こいうた)」を発売し、14日の「人生、-」でも披露。滝を舞台に悲恋を歌ったスケールの大きな歌で「久しぶりにこぶしをガンガン回して、本領を発揮しています。歌うたびにすがすがしい気分です」とファンの反応もいい。 故郷・秋田県では両親が米農家を営む。今年の夏は豪雨で2度も田んぼが水に浸かったが、「稲は奇跡的に倒れず、今年も豊作でした。ド根性米です」とうれしそう。上京しても続けてきた田植えと稲刈りは今年で卒業。来年からは歌手活動に専念するが「応援してくれる地元の人たちのためにも新曲をヒットさせたい」と改めて誓った。