松田岳×新正俊インタビュー 唯一無二のエンタメを手掛けるBSPの新作『松陰狂詩曲』
■難しく考えず、気軽に来てもらえたら
――お稽古で楽しみなことを教えてください。 新 お馴染みのメンバーがすごく多いです。みんなの違う一面を見られたらいいなと思います。稽古場でたくさん話して、もっと親しくなれたら楽しい稽古になるかなと。 松田 今回の台本は敵がいないんです。常にみんなと一緒なので、相当仲良くないと厳しいなと思いました(笑)。みんなずっと仲良くいようねという感じです。 新 (笑)。 松田 チームワークが重要で、10年やってきたBSPだからできることなのかなと。 ――『学び』がひとつのテーマです。これまで学んできたことや恩師に関する思い出があれば教えてください。 松田 「学び」は一生のテーマですよね。ある? 新 お芝居の師匠で、栗田芳宏さんという演出家さんがいます。1年くらいみっちり稽古をつけてもらい、そこから様々な作品に出演できるようになりました。それをきっかけにお芝居で生きていこうと思い、今もいろいろ教えていただいているので、大先輩であり師匠ですね。 松田 小学校からいる劇団ひまわりそのものが僕の学校のような感じです。挨拶から教わって、今でも稽古前にみんなで挨拶するんですが、それに今回外部から出演してくださる小南(光司)さんがびっくりしていたそうです(笑)。また、子供たちと一緒に舞台に立った時に、舞台に対するまっすぐな気持ち、客席のお父さんお母さんを見つけた喜び、みんなで手を繋いで袖にはける姿などを見ると、小さい頃の自分を見ているような気持ちになります。大人になるにつれて薄れてしまったものを思い出させてくれる。年下の子たちですが、先生に対するような思いがありますね。 ――最後に、皆さんへのメッセージをお願いします。 新 歴史物というだけで少し足踏みをしてしまう方もいると思います。でも、歴史物というよりはBSPのエンタメを楽しみに来てほしいです。身体表現とちょっとした小道具だけで作り上げる作品は他にないと思うので、“BSP”というものを楽しみにしていただけたらと思います。 松田 応援してくださる皆さんのおかげで、公演に踏み切れたと思っています。今回は青春もの。気持ちよく見ていただける作品だと思います。みんな仲良しですし、作品の中で推しを見つけていただけたらすごく嬉しいです。初めての方にも、見ていただけたらBSPの面白さが伝わると思う。自信を持って本番を迎えられるくらいお稽古をしますし、期待を裏切らないものをお見せできると思うので、ぜひ足を運んでください。 取材・文:吉田沙奈 撮影:石阪大輔 <公演情報> ブルーシャトルプロデュース『松陰狂詩曲』 東京公演:2024年11月28日(木)~12月4日(水) あうるすぽっと 大阪公演:2024年12月12日(木)~17日(火) ナレッジシアター