正社員で総合職、15年以上勤務のベテラン社員が、コンビニのパートに「負けた」と感じた瞬間
私は約8年前まで、夫の社宅に住んでいました
夫は、とある企業の研究職。時として、企業は自然豊かな広大な土地(安い土地)に研究所を建てます。ほら、新幹線に乗って田園風景を眺めていると、突然、企業の看板や大きな建物が見える時ってありませんか? 頑張った人が損をする日本のサラリーマン社会。「加点法ではなく減点法だった」と気が付いた件 夫の企業もしかり。なかなかの田舎エリアに研究所がありました。 私達夫婦は、その研究所の目と鼻の先にある社宅に住んでいました。 利便性がイマイチなのと、田舎特有の『女性はお家を守る』ような雰囲気もありまして、当時、ほとんどのご家庭の奥様が仕事を辞め、専業主婦をされていました。 私は、就活で落ちに落ちてやっと掴んだ企業の総合職で働いており、自分のスキルアップやキャリアのために、半ば意地になって仕事を続けていました。最寄り駅はとても便利とは言えない沿線でしたが、駅から自転車で10分以内の立地だったため、何とか続けていた状態。 破格の家賃で社宅を提供してもらえるため(ただし、超ボロい民家でしたが)、経済的にはとても助かりましたし、常時30世帯ほどの家族が住んでいました。 社宅のコミュニティというのは独特で、夫同士が職場で繋がっているため、ちょっと閉塞感はありました。 その中でも、有名な坂井さんという主婦の方がおられました。
見るからに、ドン
情報通で、主婦達を束ねている感が半端ない。 共働きで、子供がいなかった私達夫婦は、社宅のコミュニティに全く入っていませんでしたが、坂井さんを中心に焼肉パーティーが行われたり、子供同士の行事が催されていることは知っていました。 坂井さんは、肝っ玉母さん。 お子さんも5人おられて、体格も大きく、押しは強いですが、カラリとした感じ。 お庭で開かれる焼肉パーティーの横をたまたま、まだ子供がいなかった私達夫婦が通ると、 「ぽにさん、食べていったら~」 と気さくに声をかけてくれました。 で、いそいそとビールなんてもらってしまう、厚かましい私達夫婦(コラ!)。 そんな社宅を出て、しばらく経ちます。 ある日、帰宅した夫がふとこんなことを言いました。