じつは、正六角形では、はじめの1枚で「強制的に決まってしまう」…驚くほどの並べ方ができる正方形タイル「無限の可能性」
「正方形」の畳タイル
上半分が濃い青、下半分が水色の正方形からなる畳タイルからは、次の図中央や右に示すパターンが構成可能です。 並べ方を変えることで、こうして新たなデザインを生み出すことも可能となるわけです。
「印象の異なる」図形も
先ほども示した次の図をあらためて見てみると、右端の例では「あ」という文字を180度回転して逆さにしたパターンが登場しています。 このように、文字の方向や図形の並べ方を変えてもよいという条件が付与されると、話はさらに複雑にならざるをえません。 たとえば、あなたが表面を色分けされた畳タイルを使って、壁一面を埋めるよう頼まれたとします。その方法はいろいろとありえ、しかも出現する模様の全体的な印象が、かなり異なるものを作ることができるはずです。 ---------- ペンローズの幾何学 対称性から黄金比、アインシュタイン・タイルまで 「存在しない」と考えられてきた図形「アインシュタイン・タイル」が、2023年、ついに発見されました。 非周期モノ・タイルとよばれるこの図形は、いったいどんな形状で、どこがどうすごいのか? 数学者だけでなく、アマチュア愛好家によっても偉大な発見が続々となされてきた平面幾何の世界。 パズル感覚で楽しむことができ、しかも奥行きの深いこの分野で、「次の大発見」をもたらすのは、あなたかもしれない! ----------
谷岡 一郎(大阪商業大学学長)/荒木 義明(数学者)