【箱根駅伝】東農大1年・前田和摩「目標は区間賞」 予選会日本選手トップは本選でも攻めた走りへ
2024年1月2、3日に行われる箱根駅伝。東京農業大は1年生ながらチームの中核を担う、期待のスーパールーキーに注目です。 【一覧】東京農業大学 第100回箱根駅伝チームエントリー16選手
■経験豊富な先輩の力を借りて…初のハーフマラソンで日本選手トップに
第90回大会以来となる10年ぶりの本大会出場を目指し、箱根駅伝の予選会を迎えた東京農業大学。このレースが自身初のハーフマラソンとなるも、果敢な走りを見せたのが前田和摩選手(1年)です。 レース15キロ地点まで2位集団に属し、並木寧音選手(4年)の後をついていくような走りを見せた前田選手。「並木さんは経験値が豊富で、位置取りなどもまねをするだけで自分は楽にいけるとわかっていた。最後勝負できるところで勝負するという形が一番力を出せると思っていましたし、並木さんにも事前に『そういうときは先輩を使っていいから』と言ってもらえて、安心してついていきました 」と当時の心境を語ります。
その後は先輩のアドバイスを基に15キロ地点でスピードを上げ、一気に前方へ。「『思い切っていかないと』と思っていた。抜くときや前に出るときは思い切ってガツンと力を出しています」 と話すように、それまで首位に立っていた選手を追い抜き、日本選手トップに躍り出ます。 前田選手は首位を維持したままレースを終え、ハーフマラソンU20の日本歴代記録にあとわずか1秒に迫る好タイムを記録。チームも11位に入り、10年ぶりとなる本大会出場を決めました。
■「まだまだ上を目指せる」率先して仲間を鼓舞
本大会への切符を手にした後も「選考会を突破して燃え尽きるという感じもなく、まだまだ上を目指せるんじゃないかなという雰囲気です 」と語った前田選手。 静岡県で行われた強化合宿では、本大会へ向けてアップダウンの激しいコースなどで練習を実施。約2キロのロードを6分間で6本走るメニューでは徐々にペースが遅れる選手も。そうしたとき、前田選手は1年生ながらも「最後まで最後まで」と声を掛け、率先して仲間を鼓舞していました。
■「先輩たちに気持ちを伝えられたら」
10年ぶり70回目の本選に臨む東京農業大学。 予選会で前田選手をリードした並木選手は「シード権の枠をとって、後輩たちが箱根予選会を経験しなくてもいいように4年生はやっていきたいと思っています」 と後輩思いのコメント。 一方で、前田選手も「4年生の先輩たちは本当にいろいろな思いを背負ってやってきてくださっている。(本選では)その先輩たちが頑張ってよかったと思えるようないいレースができたらなと、気持ちを伝えられたらと思います」と支えてくれた4年生のために躍動を誓います。 個人としても「目標は区間賞。他大学の強い選手たちと勝負したい気持ちがあり、どんどん攻めた走りができたらと思っている。希望としては2区ですけど、基本的にはどの区間をあててもらっても大丈夫です。自分の力を出し切るだけです」と気合い十分な前田選手。自身初の大舞台へ力強く意気込みました。