愛知「うずらたま5くん!!みそ味」が全国コンクール受賞
各地域の農林水産物を利用した加工食品の全国コンクール『優良ふるさと食品中央コンクール(主催:一般財団法人食品産業センター)』がこのほど開催され、愛知県の推薦商品が「農林水産省食料産業局長賞」を受賞した。さて、このコンクールっていったい? そして気になる味は?
「いいともあいち運動」で業種超えた結びつきも
同コンクールは、各都道府県からの推薦は1点のみ。愛知県では昨年の8月に『愛知のふるさと食品コンテスト』を開催し、「豆みそ独特の風味がまろやかになり、食べやすい味付けである」「うずらの美味しさが引き出されている」「パッケージデザインがよい」「大人にも子どもにも合う味」など高い評価を得て、野田味噌商店(愛知県豊田市)の『うずらたま5くん!!みそ味』を最優秀食品に選出。同コンクールに推薦した。 愛知県の推薦商品は過去10年間、部門は違えども毎年受賞し続けている。その理由を「愛知県では県独自の地産地消の取組みとして『いいともあいち運動』を展開しています。“県内の生産者と消費者が今まで以上にいい友達のような関係になる”という意味が込められているんです」と愛知県食育推進課の担当者は話す。 また「この活動で各組織等が業種を超えて結びつき、情報交換やお互いの商品を知ることで、地域の食材にこだわった新たな商品アイデアが生まれたり、また商品の質そのものの向上にも繋がっているのではないかと考えています」と続けた。 過去の受賞商品に中には「受賞したことで、専門家にお墨付きをいただけた印象がある。反応は上々(平成24年度受賞『愛知丸が釣ったかつおとしょうがのごはんじゅれ』平松食品)」という反響もあったようだ。
数年前に壊滅的な影響、困難からの復活
『うずらたま5くん!!みそ味』の製造元である野田味噌商店の社長・野田清衛さんに受賞の感想を聞くと、「日本一の愛知のうずら玉子は、数年前の鳥インフルエンザの発生により壊滅的な影響を受けました。困難からの復活は地元食品企業として何としても成し遂げたいことでしたので、『いいともあいち運動』の交流から生まれたこの商品の受賞は、“ふるさと愛知のうずらと豆みそ”の未来に向け明るい一歩となりました」と、話してくれた。 また「『いいともあいち運動』の取り組みの中で、“愛知県の名産でもある豆みそとうずら玉子を使用した商品で愛知県をアピールしよう”という弊社と豊橋養鶉農業協同組合の共通の思いが、このコラボ商品誕生のきっかけです。最初はうずらの生たまごかけごはん専用の醤油『あいたまりん』から始まり、菓子『玉子掛けごはんせんべい』を経て『うずらたま5くん!!みそ味』の商品開発に至りました」と続け、『いいともあいち運動』の重要性を実感しているようだった。