「選択的夫婦別姓」が通常国会の重要テーマに浮上…石破首相が与党・公明党に追い込まれる大誤算!
少数与党に転落し、「ゆ党」の要求に譲歩しまくりの石破政権。年明け1月24日召集予定の通常国会でも「年収の壁」「教育無償化」「企業団体献金禁止」で大いに揺さぶられそうだが、石破首相が悶絶しそうなテーマがもうひとつ。「選択的夫婦別姓制度の導入」だ。身内のはずの与党・公明党からも攻勢をかけられている。 【写真】内田有紀だけじゃない「事実婚」芸能人はこんなに 「もう決断するときだ。しっかり説得していきたい」 公明党の斉藤鉄夫代表は、今月18日に出演したラジオ日本の番組で、こう発言。選択的夫婦別姓制度の導入について、石破茂首相に決断を促した。斉藤代表は同日、石破首相と官邸で会談した際にも別姓導入を訴え、両党の実務者レベルでの協議を提案している。 公明の意欲は相当のものだ。国会の外でも日本弁護士連合会などとの政策懇談会で別姓導入について意見交換。「国会での議論をリードしていきたい」と伝えたと、党のホームページに掲載してもいる。 別姓導入をかたくなに拒んでいるのは、主要政党では自民だけで、少数与党になって風当たりが強まった。先の衆院選の公約で導入まで踏み込まなかった日本維新の会も吉村洋文代表と前原誠司共同代表が「個人的には賛成の立場」と発言。衆院で氏制度を所管する法務委員会の委員長ポストを得た立憲民主党は、このチャンスを生かすべく、公明にも秋波を送っている。公明は参院で法務委員長のポストを握る。公明が賛成すれば、多数決で法案が可決できる状況だ。 ■都議選と参院選に向け独自色と存在感 「公明は与党側にいながら、実は国民民主党や維新同様、キャスチングボートを握っている状態。公明が賛成しなければ、法案は通らないわけですから。ガタガタになった党を立て直すためにも、自民を揺さぶりつつ、来夏の東京都議選と参院選に向け独自色と存在感を見せる必要がある」(政界関係者) 臨時国会で公明は、政治とカネをめぐる「第三者機関の設置」で国民民主と法案を共同提出して成立させるなど、自民と“別行動”があった。17日夜には、公明と立憲の政調会長同士が会食してもいる。「ウチはいま、全方位外交」と公明関係者は囁く。 別姓導入について、公明は「内閣提出の法案で」としているが、自民が煮え切らない態度を続ければ、世論動向を見て、立憲案の議員立法に乗ったっておかしくない。 石破首相だって就任前は、別姓を「やらない理由がわからない」と言っていた。自民の“金づる”経団連も推進しているし、旧安倍派も弱体化したことだし、党内保守派を説得するしかないんじゃないか。 ◇ ◇ ◇ 公明党は「クリーンな政治」を掲げながら裏金事件に目をつむり、「下駄の雪」の本領を発揮してきたが、ご都合主義にも程がある。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。