地域のお店はこうして生き残る!カフェスペースやSNS活用で大型店に負けない魅力を発信する家電店と伝統工芸の新たな挑戦
【住】何故、名前に「軍艦島」が入っているんですか? 【平】蚊焼庖丁には、軍艦島の石炭が使われていたからです。桑原鍛冶工房では、今月13日と23日にアメリカからの旅行客4人を招いた工房見学や体験も予定されているということです。 ■インバウンド客にも 輸出するだけではなく、インバウンド客を呼び込もうと、桑原鍛冶工房は、長崎国際観光コンベンション協会が手がけている「長崎市サステナブルツーリズム」の一環で海外の富裕層などに、蚊焼庖丁作りを体感してもらう取り組みを始めています。日本の伝統工芸品は、インバウンド客からも注目を集めています。 長崎国際観光コンベンション協会事業部地域開発課・坂井桂馬主任: 「体験を切り口とした伝統を知っていただくだったり、営みを知っていただくだったりとか、そういうところが特に欧米豪のお客様に、今は有効な施策の1つなのではないかなと思っています」 「我々は観光という立場で長崎市の魅力を体感していただく桑原鍛冶工房はこの伝統を残して未来につないでいく、そこのストーリーというところをかけ合わせた形で付加価値の高い長崎市の体験価値を一緒に作り上げていきたいなという風に思っています」 【平】長崎国際観光コンベンション協会では、来月にかけて、海外の専門家を招いたモニターツアーを実施したり、海外の旅行会社を招いたりして、海外向けの旅行プランとして提案してもらえるような取り組みを続けています。 地域の店にとって、まず後継者がいないことには存続が危ぶまれますから、その点でVTRでご紹介したお店は、親子がそれぞれの強みを活かした取り組みができているかと思います。後継者が家族にいない場合でも、県の事業承継・引継ぎ支援センターなどのサポートする機関もありますから、一度相談してみると良いかと思います。 その上で、地域密着ならではの顔の見える安心感やアフターサービス、気軽にお試しができる定額利用、インバウンドというブルーオーシャンへの進出といった差別化への取り組みや、それを広めるSNSなどによる情報発信により、お店のファンを地域の内外に広めることが生き残りのための一つの有力な方法だと思いました。
長崎放送