地域のお店はこうして生き残る!カフェスペースやSNS活用で大型店に負けない魅力を発信する家電店と伝統工芸の新たな挑戦
■海外からも予約が入る「体験」も また、使い心地を高めるため、柄のカーブにもこだわっています。蚊焼庖丁の良さを肌で感じてもらおうと桑原社長は、1年半前から長男の拡大さんとともに庖丁作り体験を始めました。鉄と鋼でできた材料で柄をつける部分を作ります。 「桑原鍛冶工房」四代目桑原拡大さん: 「楽しみながらするっていうのが一番」 11工程ある庖丁作りのうち3工程を任されている拡大さん。SNSを駆使して、体験の面白さや蚊焼庖丁の魅力を発信しています。理学療法士として働く一方で、父の病気を機に、鍛冶職人の道を歩み始めました。 「桑原鍛冶工房」四代目桑原拡大さん: 「最初は父の手伝いをできればなっていう感覚で入ったんですけど、徐々に自分自身もどっぷりはまっていって、何でここまでって思うくらい突き詰めてやっているので、そこを僕も見習わなきゃなって。尊敬をしています」 「桑原鍛冶工房」三代目桑原和久社長: 「助かっています。自分がやってきたことはこれしかないって。右手が悪くなっても、左手が使えるやろって」 親子で教える庖丁作り体験は、国内だけでなく海外からも予約が入るほど人気を集めています。 「難しいですね。本当に。こういう体験ができるのってなかなかないなと思って。世界に一本のマイ庖丁っていうことで」 ■守りではなく「攻める」 「桑原鍛冶工房」三代目桑原和久社長: 「目の輝きが凄い。わ!できるんだ。凄いっていう感動を与えたいですね」 桑原社長が考える、伝統を後世に受け継ぐために必要なこととは。桑原鍛冶工房三代目桑原和久社長「守るんじゃなくて、攻めないといけないですよ。行動に移して。世界にはばたいていけばいいと思いますよ。桑原鍛冶工房が」 【住】手入れをしながら大事に使えば、30年~50年もつそうです。桑原社長の目は、国内だけでなく海外に向けられているんですね? 【平】桑原社長は、2017年には「長崎庖丁軍艦島」というネーミングでアメリカやスイス、スウェーデン、ドバイにおよそ100本の蚊焼庖丁を輸出しました。