「世界一しあわせな動物」をぬいぐるみに 〝天の声〟に背中を押されたクリエイター 即完売の人気
「気持ちを和らげてくれる存在に」
ハタヤさんにとって、ぬいぐるみは「家族や友達のような、身近にいる気の許せる仲間」です。 「例えばアニメや漫画で、主人公の肩に乗っている小さな生き物や、そばにいてくれるドラえもんなど、ひとりぼっちの気持ちを和らげてくれる存在を作りたいと思いました」 制作する上では見た目のかわいさはもちろん、買ってくれた人にとって「いい感じの相棒」になれるよう願いを込めます。 「ぬいぐるみは屋外ではなく家のなかに置くものだと思います。一緒に暮らすほっとする存在であってほしいです」 モチーフになっているクオッカは、いつも笑っているように見えることから「世界一しあわせな動物」と呼ばれています。「クオッカちゃん」のやさしくほほえむ表情は、ハタヤさん自身がクオッカに感じた魅力を表しました。 「感情を押しつけてくるような表情ではなく、私自身が素朴な顔が好きだからというのもあって今の表情にしています。一緒に『ふふっ』とできるような感じです」 クオッカの存在をInstagramで初めて知ったときは、「なんてかわいい生き物だろう!」と釘付けになったといいます。
SNSから人気が広がったけれど
展示会の出展や大手企業とのコラボ、カプセルトイの発売など、活動の場が広がるハタヤさん。 「自分の好きなものを作ってたくさんの人に喜んでもらえ、夢がかないまくりの毎日です。今後はさらにアニメ化など動画にもチャレンジしていけたら」と語ります。 SNSから人気が広がった一方で、一時の「バズ」に頼らず長く愛されていくためにはどうしたらいいのかにも考えを巡らせます。 「10年後、20年後も続けていくためには、新しいキャラクターが必要かもしれませんし、『クオッカちゃん』だけを作っていくのもいいかもと思っています。AIにはできないことですよね。時代に合わせつつ、変えない部分は変えずに続けていきたいと思います」