<高畑充希>一条天皇の寵愛を一身に集めた定子は幸せだったのか? 「真綿で首を絞められるような苦しさ」の中で
吉高由里子さん主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合、日曜午後8時ほか)で藤原定子を演じた高畑充希さん。7月21日放送の第28回「一帝二后」では、姫皇子を出産し、この世を去るという定子の最期が描かれた。定子として、一条天皇(塩野瑛久さん)の寵愛を一身に集めつつも、「ただ好きで、相手を求めるってだけではいけないもどかしさはあって。相手への愛情が減ったわけでもないけれど、いろいろな状況の中、真綿で首を絞められるような苦しさは後半ずっとあった」という高畑さんが、役を演じ終えての心境を語った。 【写真特集】突然すぎる、定子の最期 画面に映っていたものとは?
◇定子のいいところ、すてきなところがマイナスに振れる瞬間が多々
高畑さんはドラマに第13回「進むべき道」(3月31日放送)から登場。定子の10代半ばから25歳でこの世を去るまでを演じた。
一家の繁栄を願う父・道隆(井浦新さん)の思いを一身に背負い、一条天皇に入内。最愛の后となるが、時に身内からも理不尽に責められるなど、自分の思いとは相反するように次から次へとつらいことが起こり、最期も悲運に見舞われた定子。一方で、ききょう/清少納言(ファーストサマーウイカさん)とは、強い絆で結ばれるようになり、その過程で「枕草子」が生まれた。
実のところ、定子は幸せだったのか? 高畑さんの見解は……。
「なかったものがないままより、もとあったものがなくなる方がつらい、という印象が私にはあって。定子の場合、幼少期がちゃんと幸せだったので、そこから家族が離れていくっていうことを考えると、特に後半は『幸せだった』とは言い切れないのかなと思います。でも私が定子のことを好きなのは、一度は絶望して『死にたい』となりましたけど、どんなに落ちた状態でも幸せを見つける強さがあるところで、少納言が書いてくれた文面に幸せを見いだしたりして、すごくすてきだなと思ってはいるのですが、でも中盤以降は、定子を演じていて本当にしんどかったです」