小中高校生の不登校5432人、6年連続で最多更新 鹿児島県内公立校 いじめ認知件数は減少も暴力行為は最多
鹿児島県教育委員会は10月31日、県内公立学校の2023年度問題行動・不登校等調査結果を発表した。小中高生の不登校は5432人となり、6年連続で最多を更新した。前年度からの増加数925人も最多。特別支援学校を含めたいじめ認知件数は154人減の1万666件だった。 【写真】不登校の児童・生徒が増加する推移をグラフで確認
不登校の内訳は小学校1610人(前年度比370人増)、中学校2960人(同457人増)、高校862人(同98人増)。理由は、いずれの校種も「学校生活に対してやる気が出ない等」が3割を占め最多。このほか「生活リズムの不調」「不安・抑うつ」などが挙がった。 増え続ける要因について、県教委は新型コロナ禍による登校意欲の低下などを挙げ「極めて重要な課題」との認識を示した。山元尚史生徒指導監は「子どもの困り感を丁寧に聞き取り、個別対応を進める」と対策を説明した。 いじめは小学校が7515件(同16件減)、中学校2840件(同92件減)、高校299件(同11件減)、特別支援12件(同35件減)だった。いじめ防止対策推進法で定める「重大事態」は10件(同5件増)。自殺は2人(同8人減)。 暴力行為は過去最多の392件(同199件増)。校種別では小学校が最も多く、175件(同120件増)だった。県教委は、詳細な調査による把握などによって、件数が増えたと分析している。
南日本新聞 | 鹿児島