「亡くなった親に対する本音も」10代から両親の金銭トラブルに苦しんだ西村ゆかを救った夫ひろゆきの「言葉」
── ひろゆきさんの考え方は、どういった部分でゆかさんの支えとなりましたか。 ゆかさん:感情的に話すだけだと、ただ“かわいそう”っていう感想で終わってしまいます。でも、ひろゆき君は“結局、何を問題だと思っているのか”という部分に焦点を当てて話を聞いてくれるんです。 当時の私は、金銭の貸し借りがイヤだったというより、「来月返す」と言ったのに「やっぱり再来月」「3か月先」と言い続けられ、結局返ってこないときの失望感のほうがつらかった。そうやって信頼関係がどんどん失われていってしまうことが、悲しかったんです。
そのせいで親に対しての嫌悪感が大きくなり悩んでいた私に、ひろゆき君は「僕だったら“別に返ってこなくてもいいや”っていう気持ちで貸すから、結果どうなっても気にならない。でも返ってこないことで信頼関係が損なわれてイヤな思いをするなら、やめちゃば?」と言ってくれて。 ── ひろゆきさんの言葉で、ゆかさんの気持ちもラクになったのですね。 ゆかさん:たとえ親であれ、やりたいことを押し殺してまで自分を犠牲にする必要はないと思うんです。でも、他人を変えるのはすごく難しい。だから、自分の中できちんと「ここまでは助けてあげられるけれど、これ以上は無理」というラインを決めるべきだと思う。そのバランスを見つけるのが大事だと思います。
■困ったら人に頼ることができるように ── ひろゆきさんとの関係性によって、ひとりで頑張ることにこだわらず、困ったら人に頼ることもできるようになったそうですね。 ゆかさん:そうですね。自分でやるよりもほかの人に頼んだほうがスムーズに事が運ぶと判断した時点で、すぐ周りに相談するようにしています。でも、ひろゆき君自身は実は、人に頼むのが苦手な性格なんですよ。全部自分でやろうとして、結果としてすべて上手くいかなくなることも…(苦笑)。
── 意外な一面です(笑)。得意な人にまかせたほうが結局、時間も無駄にならずにすむことが多いですよね。 ゆかさん:そうですよね。たとえば、うちの祖父母は介護サービスを利用していたのですが、それは友人に訪問介護士の方がいて、いろいろと相談にのってもらえたからで。家に来てもらって、どんなサービスを利用できるのか具体的に相談できたのが大きかったと思います。 世の中には利用できる制度があっても、存在自体を知らずに利用できない人もいる。元気なうちに行政のサービスや制度を事前に調べて知っておいたほうがいいと思います。