【アメリカ大統領選】後継指名されたハリス氏ってどんな人？ 民主党は時間なく「現時点ではトランプ氏が有利」
日本時間の22日未明、アメリカのバイデン大統領が大統領選からの撤退を表明しました。 バイデン大統領は自らのSNSに「選挙戦から退き、大統領としの残りの任期を全うすることが、最良だと信じている」と投稿しました。後継者にはハリス副大統領を指名。ハリス副大統領本人も大統領選への意欲を示しました。 ハリス副大統領は西部カリフォルニア州生まれ。ジャマイカ出身の父とインド出身の母を持ち、サンフランシスコ地方検事やカリフォルニア州司法長官を務めた経歴があります。2019年には、大統領候補者指名争いに挑戦してますが、資金不足のため撤退となりました。 2021年にはバイデン大統領のもと、副大統領任命されました。女性初・黒人初・アジア系初の副大統領ということで話題となりましたが、担当の不法移民対策について「実績が乏しい」として共和党の攻撃材料になっています。
民主党・有力候補 ハリス氏はトランプ氏に勝てる？
最新のCNNによる世論調査では、「バイデン大統領とトランプ前大統領の場合どちらを支持するか」という問いに、トランプ前大統領52%、バイデン大統領が47%。「ハリス副大統領とトランプ前大統領」の場合は、トランプ前大統領51%、ハリス副大統領48%となっています。 バイデン大統領の後継を巡り、トランプ前大統領は「誰であっても同じようなことになるだろう（本人のSNS）」「ハリス氏の方が、バイデン氏よりも倒しやすい（CNNの取材）」としています。
ABCテレビ・木原善隆コメンテーターは「現時点では、トランプ前大統領が有利」と指摘します。 （木原コメンテーター） 「バイデン大統領が後継指名しただけで、正式にハリス副大統領が候補に決まったわけではありません。今後、どうやって党の候補者を決めるかということも重要です。早速、共和党は『後任候補の決め方が民主的ではない』と民主党批判を始めてます。このままハリス副大統領が指名されるかわからない状況であり、現時点ではトランプ前大統領の方が有利だと思います。ハリス副大統領自身も、そんなに人気があるというわけではありませんし。 もし『ハリスvsトランプ』となれば、8年前の『ヒラリー・クリントンvsトランプ』が思い出されます。その時、ヒラリー氏は女性初の大統領になれなかったわけですが、今回はヒラリー氏はいち早くハリス副大統領を応援すると表明しています。今回、その構図に持ち込めるか。当時ヒラリー氏が表現した、女性の進出を阻む「ガラスの天井」を破れるのかというのが一つ注目です。 『決め方を決めなければいけない』一方で、『党大会まで1ヵ月を切っている』状態です。民主党としては、時間が圧倒的に足りません。現職の大統領が再選を目指して途中で撤退したのは、ジョンソン大統領以来、56年ぶり。調べてみると、そのとき撤退表明したのは3月でした。アメリカ大統領選は当時も今も11月5日が投票日です。つまり56年前は半年以上時間がありましたが、それでも結局、民主党は負けています。今回は4ヵ月ない中で『決め方を決めなければいけない』。これは非常に不利な条件だと思います」 （『newsおかえり』2024年7月22日放送分より）
