今村氏の後任・吉野復興相が就任会見「本当に被災地に寄り添えるのは私」
東日本大震災をめぐる失言で辞任した今村雅弘氏の後任に起用された吉野正芳復興相が26日、就任会見を開いた。福島県いわき市出身の吉野氏は「私は被災者。耳障りの良い言葉ではなく、本当に被災地に寄り添えるのは私」と述べ、東北復興へのきめ細かい対応を進めていくと意欲を語った。 【中継録画】失言で辞任の今村復興相、後任の吉野氏が就任会見
今村氏の発言「東北にとって許せない」
吉野氏は衆院福島5区選出で、震災の津波によって自宅が大規模半壊、選挙事務所は全壊の被害を受けた。「被災者の気持ちはどなたよりも理解している」と自負を見せた。 安倍晋三首相からは、被災者に寄り添い、各省庁の縦割りを廃し、現場主義に徹したきめ細かな対応で被災地復興を加速させることや、原状復帰にとどまらず新しい東北の創造に取り組むこと、などを指示されたという。 前任の今村雅弘氏は、震災に関して「東北の方だったから良かったが、首都圏に近かったたら甚大な被害があった」などと発言し、被災地のみならず与野党からも批判が出た。吉野氏は今村氏を「被災地に何回も足を運び、心は寄り添っていた」と評したが、発言については「東北の被災地にとっては許すことのできない発言」と突き放した。 今村氏の発言で被災地と政府の信頼関係は揺らいでいる。「政府の一員として内部から被災地の声を届けていくのが私の役割」と述べ、大型連休を利用して被災地を訪問する意向を表明。「国会がなければ明日(27日)にでも行きたい」と語った。