【「食」「サスティナブル」で国内最大級イベントに迫る】「Kuradashi」、『食のサステナビリティ共創・協働』フォーラムが盛況
業界注目のスタートアップが登壇
10月22日には、同時に「Sustainnovation ピッチ」も開催した。「Sustainnovation ピッチ」とは、「食×サステナビリティ」の領域で課題解決に挑むスタートアップ企業が、6分間で事業プランを競い合うピッチコンテストのこと。食の課題に挑戦するスタートアップを盛り上げ、課題解決に向けたイノベーションの創出を増やすべく、Future Food Fundとの共催で、起業家・企業によるピッチコンテストの開催に至った。 ピッチにはおから商品を販売するオカラテクノロジズ、米麹由来の甘味料を使用したスイーツを販売するオリゼ、養豚テックを出発点とする食料・環境問題の解決を目指すEco-Pork、未利用・遊休不動産を活用したエシカルプロテイン生産事業を展開するGOODGOOD、植物性ミルクで作るプラントベースアイス事業を行うYUMRICHが登壇した。 審査員にはFuture Food Fundの村田靖雄ファンドマネージャー、エッグフォワードの徳谷智史代表取締役社長、キリンホールディングス ヘルスサイエンス事業部 新規事業グループ の津川翔主査、セブン&アイ・ホールディングス 経営企画部の阪上かおるオフィサー、シグマクシス プリンシパルの川本拓己氏、クラダシ河村晃平代表取締役社長CEO、「日本ネット経済新聞」を発行する日本流通産業新聞社の黒田海椰が参加した。 ピッチは各企業が用意した資料をもとに事業の紹介と今後の展望などについて説明した。中には人を惹きつけるようお笑いの要素も入れて他社と差別化を図る企業もいた。企業のプレゼンテーションの後には、審査員が気になった部分を質問し、会場は盛り上がった様子を見せた。他社との違いや将来性、スケールアップの可能性などについて質問し、どの企業が最も賞に値するか見極めた。 <最優秀賞企業はEco-pork> 審査の結果、最優秀賞にはEco-Porkを選出した。 エッグフォワードの徳谷社長は、「サステナビリティや社会意義だけでなく、現場感に基づいた事業構想がすばらしいと思う。また、一つの事業者のみが良くなっていくのではなく、面で養豚事業全体を変えていく、さらにデータを用いた形で科学的な経営に進化させるというコンセプトが大変すばらしく、今後の事業成長の可能性を強く感じられた」と評価した。 Future Food Fundの村田マネージャーも、「世界中にさまざまな産業課題がある中で今の畜産問題への解決に取り組まれており、その中でフードテックの広がりを見ることができたと感じた。また、このような機会を通して、食の可能性や食の課題解決が進んでいることも実感できた」とコメントした。 メディア賞として、「日本ネット経済新聞」はオカラテクノロジズを選出した。食べられているおからは1%、廃棄量は約100億円という課題に危機感を覚えた。また大豆は韓国をはじめアジア圏でも食べられており、企業の海外での成功も可能性が高いと捉え、今後の企業の成長も含めて選出したという。 <交流会も盛況> 全イベント終了後には、交流会も開催した。「Sustainnovation ピッチ」の登壇者と審査員、セミナーの登壇者と聴講者などが参加し、会場は大賑わいだった。 交流会で河村社長CEOは今回のイベント開催について、「セミナーに関しては昨年よりも多い登壇者の方に登壇していただき、そして今年は『Sustainnovation ピッチ』を初めて開催した。おもしろい企業が参加し、私自身、このような企業があるのかと新たな発見にもなった。来年もさらに参加企業を増やし、よりおもしろいピッチを開催できればと思っている」と話した。
日本ネット経済新聞