【七夕賞】願いよ、届け! 木幡巧也騎手がボーンディスウェイで恩返しV誓う「力通りならやれると思う」
今週日曜の福島メインはサマー2000シリーズ初戦の七夕賞。同舞台の福島民報杯(L)2着のボーンディスウェイが、重賞初制覇を狙って参戦する。木幡巧也騎手(28)=美・牧=にとっては、自厩舎の所属馬での重賞初Vが懸かる一戦だ。七夕デーの決戦に向け、力強く願いを語った。 ◇ 福島の名物重賞で、木幡巧騎手が静かに闘志を燃やしている。手綱を取るボーンディスウェイは、所属する牧厩舎の芝路線の大将格。デビュー9年目にして、自厩舎のパートナーでの重賞初制覇を狙う。 「変わりなく具合はいいですよ。調教はいつも動くけど、今回は帰厩して一発目から良かったです」 2カ月半ぶりとなる今回も中間の調教にまたがり、仕上がりの良さを感じ取っている。芝2000メートル【3・2・2・3】の距離巧者で、前走は今回と同じ舞台の福島民報杯で2着。リフレーミングのゴール前強襲にクビ差敗れたが、「競馬自体はすごく優秀な走りをしてくれたと思う。賢い馬ですごく乗りやすい。難しいところとかは何もありません」と前向きに受け止めている。 デビュー時と変わらず、木幡巧騎手は今も厩舎の一員として朝一番から最後の組まで調教に参加。所属馬のデビュー戦の手綱を託されることも多い。若手騎手のフリーランス化が進むなか、昔ながらの師弟関係が新鮮にも映るが、厳しさや悔しさも味わってきた。 ボーンは2歳秋の未勝利Vまで手綱を任されていたが、けがによる自身の戦線離脱もあって、以後の13戦は別の騎手が騎乗。それでも昨秋に手綱が戻ってきたチャンスを逃さず、4走前の常総Sを制したことで再びコンビとして軌道に乗ることができた。「切れる脚はないけど、先行力を生かす自分の形ができてきている。他にテンに速い馬がいたとしても、気にせず自分のリズムで走れれば大丈夫だし、力通りならやれると思う」と相棒に信頼を寄せる。 牧厩舎所属馬での重賞挑戦は今回で12回目。これまではマーチSでの2度の2着(2017年ディアデルレイ、24年ミトノオー)が最高だ。 「やっぱり自厩舎の馬だしね。(牧)先生も気持ちが入っているのがわかるし、現状でやれることはやってきていると思うので、あとはレースでいいことがあれば」