「日本語を話せる方のみ予約可」飲食店が苦肉の策 インバウンド対応に限界…店員「フランス語、スペイン語、スワヒリ語の方も」
外国人観光客であふれる観光地。 そんな中、京都にある中華料理店の予約サイトが物議をかもしている。一体、どんな内容なのか取材した。 【画像】外国人観光客に対応する居酒屋の店員
「日本語を話せる方のみのご予約を承っている」
ランチタイムに都内の飲食店では、店員が外国人観光客を接客していた。 店員:(英語) 釣った魚を揚げたり、刺身にしたり煮たりできます。 観光客が手にしたのは釣りざお。 10種類ほどの魚が泳ぐ釣り堀の釣り体験が人気の店だ。 外国人観光客: 刺し身とグリル(塩焼き)。 釣った魚を刺し身と塩焼きにしてもらい、舌鼓。 外国人観光客: とてもおいしい! そんな中、京都にある中華料理店の予約サイトが物議をかもしている。 日本語表記の予約サイトを英語や中国語、スペイン語などの表記に切り替えると、「日本語を話せる方のみのご予約を承っています」と冒頭に注意書きがあり、営業時間などの説明は日本語のままなのだ。 店はイット!の取材に、切実な内情を明かした。 京都の飲食店: 外国人観光客を受け入れたいが、英語を十分に話せるスタッフが集まらない。特定の人を除外するようなつもりはない。 実は同じように、予約対応を日本語を話せる客に限っている店は都内にもある。 理由を取材すると、やはり…。 都内の飲食店: スタッフ全員が日本語しか話せないので、対応が日本語になる。それでもよければご来店くださいという意味で、お断りしているわけではない。 こうした対応に、日本を訪れている外国人は…。 アメリカからの観光客: 店の事情としては十分理解できる。 フィンランドからの観光客: これを見て差別とは思わない。 いけすのある店では、約30人いる店員の中で英語を話せるのは7人。シフトの関係でゼロの日もあるという。しかも…。 釣船茶屋ざうお 目黒店・中田貴久さん: 結構フランス語とかスペイン語の方がいらっしゃるので、そういう方はちょっと難しいですね。日本語と英語両方できるスタッフとなると、だいぶ難しい。 アフリカの方も結構いますね。スワヒリ語とかもわからないですね。 ――最終的にどう乗り切った? 身ぶり手ぶりと筆談ですね。それでなんとか・・・。 店が言語で客を選ぶのは、人種差別などにあたらないのか。専門家は…。 橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士: 今回のケースでは、「日本語がしゃべれない方は」と用いている言語に着目していますが、ある特定の国籍、ある特定の民族に限って入店を断ると、民法上の不法行為に該当してくる可能性は出てくると思う。 コミュニケーションの難易度に着目しているのであれば、差別には該当しにくいのかなと思う。 (「イット!」12月18日放送より)
イット!
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