新木宏典、片岡千之助が名作『ヒストリーボーイズ』を熱演
新木宏典と片岡千之助がW主演を務める舞台『ヒストリーボーイズ』が7月20日より東京・あうるすぽっとにて開幕。これに先駆け、同日に公開ゲネプロが実施された。 【全ての写真】舞台『ヒストリーボーイズ』ゲネプロより 『ヒストリーボーイズ』とは、イギリスの劇作家であるアラン・ベネットによる戯曲で、イギリスを代表する名門校のオックスフォード大学やケンブリッジ大学を目指す、個性豊かな男子高校生たちの葛藤と成長、そして教師との対立などをユーモアたっぷりに描いた青春群像劇。真の教育とは何なのか、そして心が豊かな人間とは……?を作品全体のテーマとして掲げ、現代日本にも通ずる教育理念に鋭く切り込むストーリーとなっている。 同作品は、イギリスの演劇界を牽引する劇場、ロイヤル・ナショナル・シアターにて開幕し、連日満員御礼の大ヒットを記録。イギリス演劇界で最も権威のあるローレンス・オリヴィエ賞を受賞した。さらにNYへも進出し、ブロードウェイでも高く評価され、アメリカで最も栄誉がある賞と言われるトニー賞最優秀作品賞も受賞するなど、英米でも高く評価された作品となる。そんな『ヒストリーボーイズ』を、2022年に「読売演劇大賞」上半期作品賞ベスト5に選出された演劇の企画・製作を担当するCEDARが上演。 注目度の高い本作で、生徒たちが希望大学に合格できるよう徹底した受験指導を行う新人教師アーウィン役に新木宏典、ハンサムで賢く、生徒たちのリーダー的存在のデイキンには片岡千之助が抜擢。両名はW主演となる。その他、アーウィンとは指導方針が全く異なるベテラン教師ヘクター役には石川 禅、学校の評判を重視する校長役には長谷川初範と豪華俳優陣が集結した。 本作の舞台上で最初に目を惹くのは、ステージ中央に吊り下げられた大きなモニターだろう。モニターには、イギリスの偉人たちが映し出されるシーンもあれば、舞台上のキャストたちが手に持つカメラの映像がリアルタイムで映し出されるなど、斬新な演出が取り入れられている。また、上演中の一部BGMや歌唱シーンでの音楽は、舞台上に設置されたピアノでの生演奏という粋な演出でストーリーにさらなる彩りを添えている。 約3時間の公演でありながらも、没入感が高く、あっという間に終幕となる本作。生徒だけではなく、時には教師も葛藤し成長する様を、ぜひ劇場で体感してほしい。 舞台『ヒストリーボーイズ』は2024年7月28日(日) まで東京・あうるすぽっとにて上演中。 取材・文:榎本 麻紀恵 <公演情報> 舞台『ヒストリーボーイズ』 公演期間:2024年7月20日(土)~28日(日) 会場:あうるすぽっと