ホンダの「CR-V e:FCEV」が「2024-2025 テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞! 燃料電池車普及の起爆剤になるのか注目です【Key’s note】
自宅の普通充電からも供給可能!
今回ホンダが開発した「CR-V e:FCEV」の特徴は、プラグインを可能にしたことです。水素で燃料発電するだけではなく、外部から給電できるのです。ここがポイントです。 BEVやプラグインハイブリッドのように、サービスエリアや自動車ディーラーに設置されている急速充電から電力を得ることも可能ですし、自宅の普通充電からも供給可能な点がエポックなのです。 クラリティやミライは、究極の環境車としてもてはやされていますが、一般家庭にはほとんど普及していません。普及を阻む最大のネックは、水素ステーションが充実していないからです。近所に水素ステーションがある方は稀ですね。これではどこで燃料を補給していいのかわかりません。それでは普及するはずもありませんよね。 運行ルートが決まっている路線バスや、公官庁の送迎車などで普及が止まっているのがその証拠です。一般家庭に普及するにはインフラの充実を待つ必要があるのです。 FCEVの欠点は燃料補給の困難さにあると紹介しましたが、プラグイン化することでその心配が薄れます。一般的なBEVやプラグインハイブリッドのように日常的にはプラグインで活動をし、それでも電力が不足した場合のみに水素発電の力を借りて航続することが可能なのです。 フル満タンに充填し節約しながら走行すれば、仮に水素ステーションが近隣になかったとしても、生活できそうです。頻繁に長距離移動するのであれば別ですが、通勤通学がメインであれば現実的のような気がしますね。 幸いなことに水素は地球上でもっとも軽い気体ですから、満充填したまま走行しても、重量的なデメリットはありません。内燃機関を搭載するプラグインのように、けっして軽くはない燃料を積んだままEV走行するような不経済もないのです。その点でも理想的だとも言えますね。 その意味で「CR-V e:FCEV」は、燃料電池車普及の起爆剤になるのではないかと期待しています。
木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
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