韓国・20~30代の人口168万人減少…地方消滅危機が加速
【10月03日 KOREA WAVE】韓国で過去10年間、20~30代の人口が168万人減少するなか、若者の首都圏への集中が進み、地方の消滅危機が加速している。特に、地域の雇用機会の減少が主な原因として指摘され、早急な対策が求められている。 韓国雇用情報院が韓国地域雇用学会と共に発行した季刊誌「地域産業と雇用」2023年秋号には、若者の移動と地域の人口流出に関する研究が掲載された。この研究によると、2014年に28.2%だった20~39歳の若者層の人口割合は、2022年には168万人減により24.9%にまで低下した。これは、毎年地方の市が一つずつ消滅する規模に相当する。 特に、首都圏の大都市であるソウル市、大田市、京畿道、仁川市に、全体の55.8%にあたる712万人の若者が集中している。一方、京畿道を除く道単位の地域では、すべての地域で若者層の割合が全国平均の24.9%を下回っており、全羅南道(19.3%)と慶尚北道(19.9%)が特に低かった。 若者層の人口減少が最も急速に進んでいる地域は慶尚南道の巨済市で、過去10年間で3万1000人が減少した。また、慶尚北道漆谷郡や慶尚南道統営市などでも同様に減少が顕著だった。 研究者らは、これらの原因として「地域の雇用機会の減少」を挙げ、特に製造業の衰退が若者の流出を加速させていると指摘した。例えば、慶尚南道の昌原市や大邱市では、地域の製造業崩壊に伴い、若者の流出が大きく進んでいる。 研究者らは、単に雇用の数を増やすだけでなく、雇用の質を向上させることが必要だと提言している。具体的には、補助金政策などを通じて地域の雇用の質を改善し、若者が流出しない環境を整備することが重要だと強調した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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