阪神・才木 初の国際大会でタイトル獲って「大谷の道」日本のエースへ
11月の国際大会「プレミア12」に出場する侍ジャパンの一員として、宮崎市内で行われている強化合宿に参加中の阪神・才木が、自身初の国際大会の舞台で“大谷ロード”を歩むべく決意を新たにした。 「成長できるような場にしたい。26年のWBCだけじゃなく今後のシーズンにつながるような期間にしたい」 この日、ワールドシリーズを制覇した投打二刀流。その“投”の足跡をたどる。日本ハム在籍時の大谷は14年の日米野球を経て、初の国際大会となる15年の「プレミア12」に出場し、最優秀防御率とベストナインを獲得した。同じく初の国際大会に臨む猛虎の若き右腕も「(大谷同様に)そういうところ(世界の強豪相手)にしっかり通用するような投手になれれば」と意気込んでおり、有言実行すれば今大会でのタイトル獲得も見えてくる。 昨春、WBCを直前に控えた日本代表との強化試合では打者・大谷に自慢のフォークを片手で、片膝をついて本塁打にされ「すごい悔しい思いをした。成長できるきっかけにもなった」と振り返る。その経験を、今季キャリアハイの13勝につなげた。さらに初の国際大会でのタイトル獲得となれば、より進化の速度は増すはずだ。 その準備も着々だ。この日は代表合宿初のブルペン入り。今大会は、走者がいない場合のみ投球間20秒以内での投球が義務づけられる「ピッチクロック」が採用される。そこで捕手後方に設置された「20秒タイマー」を横目に10秒に1球の“ハイテンポ”で30球を投じ「まずまず。(ピッチクロックは)全然問題ない」。虎のエース候補が、日の丸のエースへの歩みを進める。(石崎 祥平) ≪井端監督は「勢い、迫力」感じた≫ ○…才木のブルペン投球を見届けた井端監督は「まだ全力じゃないですけど、ボールの勢い、迫力は感じられた」とうなずいた。その後、右腕と約10分間の“ブルペン会談”。昨春のWBCを直前に控えた侍ジャパンと阪神との強化試合で先発した才木が、この日、ワールドシリーズを制覇したドジャース・大谷から本塁打を浴びた話題も出たことを明かし、「そこが本人の分岐点になったと。あの悔しさが今でもあるというのは当然。次、WBCで(代表に)入って一緒にやっていたらいいなと個人的には思う」と期待を寄せた。 ≪森下はブルペンで目慣らし≫ ○…森下は投手陣のブルペン投球中に打席に入り、目慣らしを行った。「ああいうことをしていかないと、本番になると厳しい。代表選手のボールを見られたのは良かった」。シートノックを終えると足早にブルペンへ向かい、早川、北山の左右の速球派投手にタイミングを合わせつつ、フォームも確認した。この日で強化合宿は第1クールが終了。「次のクールで実戦が入ってくる。試合に向けて調整したい」と意気込んだ。