【急増する“金属窃盗”】神社の“鉄製のふた”14枚が盗まれる マンホールに学校の銘板まで被害に…価格高騰による転売目的か 防ぐためにどうすれば?
いま、金属が盗まれる被害が相次いでいます。兵庫県では6月、神社にある意外な物が狙われました。 神社を管理する男性が当時の様子を証言しました。
転売目的か…神社の“鉄製のふた”14枚盗まれる
「神社で窃盗」…と聞けば賽銭泥棒を思い浮かべますが、狙われたのは… (神社を管理する藤永正義さん) 「(Q.これが盗られた?)そうです。(盗られると)思っていない。今まで歴代の総代も経験ない」 先月29日、祭りなどでのぼりを立てる穴を塞ぐための鉄製のふた計14枚が何者かに盗まれました。被害額は約4万2000円です。
神社を管理する藤永さんはすぐに警察に被害届を提出しましたが、その2日後のことでした。 (藤永さん)「(自宅の)庭先を妻が掃除していたら『挙動不審な男の人が手を振り上げたりしている。見に行ってきたら』と言われた」 そして男の元へ駆け寄ると… (藤永さん)「『きょうはお参りですか?』と聞くと、男は『子どもが受験だからお参りに』って。おかしいなと、この時期に受験ないし」 その後、男はあわてた様子でその場から逃走し、神社の周りには5つの鉄製のふたが転がっていました。 藤永さんはすぐに警察に通報。すると翌日、鉄製のふた5枚を盗もうとした疑いで、神社の近くに住む無職の男が逮捕されました。 男は警察の調べに対し「金属を転売目的で集めて、買い取り業者に持って行くつもりだった」などと話しているということです。
ただこの男、逮捕されたのはこれが初めてではありませんでした。 神社から少し離れたコンビニエンスストアで客が置き忘れた傘を持ち帰った疑いで先月27日に逮捕。 (店の担当者)「以前にも別の客の傘や(店の)吸い殻入れが盗まれる被害にあった。3回目で許せなかったので通報した」 転売目的かどうかはまだ分かっていませんが、警察によると男の自宅からは焼かれて骨組みだけになった状態の傘が見つかっています。 兵庫県内では去年の同じ時期と比べ、倍近く増えている金属窃盗。そのほとんどが転売目的で、警察は盗品が持ち込まれる可能性がある買い取り業者に警戒を呼びかけています。