明治鋼業グループ、金属加工事業を強化。アライ技研にファイバーレーザ新設
表面処理鋼板コイルセンター、フォーミングメーカーの明治鋼業(本社・東京都千代田区、社長・井上雄太氏)は金属加工事業を強化する。グループ会社の板金加工会社・アライ技研(本社・埼玉県川口市、社長・新井克彦氏)の川口本社工場に10月下旬、新たに新鋭のファイバーレーザ加工機を導入した。2025年春には栃木工場(栃木県佐野市)からもファイバーレーザ加工機を移設して2台体制へと拡充する予定。埼玉県南東部や都市部における小口・短納期の加工ニーズを捕捉する。 導入したのは三菱電機の「ML3015GX・F―60」。発振器出力は6キロワットで、最大板厚25ミリまで切断が可能。加工品質や高速加工、低ランニングコストに優れており、19インチの大型スクリーンでタッチ操作にも対応する。 さらに25年春に栃木工場からファイバーレーザ加工機を移設する予定。川口工場はファイバーレーザ加工機2台体制となり、栃木工場でも新たにCO2レーザ加工機を導入する。レイアウト変更に伴い、川口工場のシャーリング1台は撤去する予定。 川口工場は新設したファイバーレーザ加工機のほか、シャーリング、タレットパンチングプレス、プレスブレーキなど多種多様な加工設備群を保有。ワンストップでさまざまな金属加工に対応できる数少ない加工業者として、川口新郷工業団地内や埼玉県南東部エリアなど周辺における小加工・短納期の需要を捕捉する。 一方、栃木工場ではレーザー加工機に材料を自動で搬入・搬出する多段ストッカーが付帯しており、24時間稼働・夜間操業も可能だ。大ロット・量産対応型の加工拠点として設備体制を整備していく。小ロット・短納期型の川口工場と、大ロット・量産型の栃木工場の2拠点体制で、アライ技研全体として最適生産体制を構築し、より付加価値の高い加工に特化するとともに、収益性を高めていく方針だ。