インターネット広告創世記 ~Googleが与えたインパクトから発展史を読み解く~
佐藤康夫さんをナビゲーターに迎えて
インターネット広告の発展を振り返る上で、歴史の教科書のように年号で無機質に出来事を並べていくよりも、大河ドラマのような形で特定の人物の視点から物語としておさらいしたほうが、読者の皆様にわかりやすく印象に残りやすいのではないかと考えました。
そこで、大河ドラマの主人公的なナビゲーターの役回りをアタラ株式会社会長の佐藤康夫さんにお願いすることにしました。佐藤康夫さんは、1982年に旭通信社に入社後、広告業界でのキャリアをスタート。1996年に株式会社デジタルガレージへの転職をきっかけにインターネット広告市場の誕生に立ち会います。その後、2001年にグーグル日本法人4番目の社員としてグーグル株式会社(現グーグル合同会社)に入社し、Google AdWords(現Google 広告)の日本市場におけるサービス開始時の営業責任者を務めました。
[出典:] INTERNET Watch「Google、サイト向け広告配信プログラム『AdSense』の日本提供を公式発表」(2004年1月14日付) 略歴 ・1982年04月:株式会社旭通信社(現株式会社ADKホールディングス)入社 ・1996年10月:株式会社デジタルガレージ入社 - 取締役インフォシーク事業部長就任 ・1999年06月:株式会社インフォシーク入社 - 執行役員副社長就任 ・2001年10月:グーグル株式会社入社 - セールス&オペレーションズディレクター就任 ・2005年04月:グーグル株式会社 執行役員営業本部長就任 ・2010年10月:アタラ合同会社(現アタラ株式会社)会長就任(現任) ・2020年08月:フィードフォースグループ株式会社取締役(監査等委員)就任(現任) 佐藤さんの視点を通して、インターネット広告の発展を振り返り、その成長の過程を読者の皆様と共有していきます。
連載の今後の流れ
インターネット広告の成長過程を振り返るには、重要な出来事の前後の様子を描写することが欠かせません。また、読者の皆様には、ナビゲーターである佐藤康夫さんの視点や立ち位置も理解していただく必要があります。そのため、この連載は、インターネット広告が登場する前の広告業界の様子を描くところから始めます。 基本的には時系列に沿って話は進んでいきますが、2008年以降は重要な出来事が同時並行で進行していったこともあり、それぞれのテーマごとに章立てして振り返っていきます。 年代はおおよその目安ですが、下記のテーマごとに話が進んでいく予定です。 1. インターネット広告登場前夜の風景:1982年 - 1996年 2. インターネット広告市場の誕生:1996年 - 2001年 3. 検索連動型広告の登場:2001年 - 2008年 4. 運用型ディスプレイ広告(DSP・SSP・DMP)の登場:2008年 - 現在 5. スマートフォンの登場と普及:2008年 - 現在 6. SNS広告の登場:2008年 - 現在 7. YouTubeの隆盛:2007年 - 現在 8. インターネット広告の今後の行方 もちろん、これらのテーマでインターネット広告の成長がすべて網羅できたとは考えておりません。「この視点が抜け落ちている」「このテーマが必要だ」というご意見がありましたら、積極的に取り入れていきたいと考えておりますので、何かご意見などございましたらこちらのフォームにご連絡いただけますと幸いです。 次回は9/19木公開予定(隔週木曜日更新)です。「インターネット広告登場前夜の風景」と題して、佐藤さんが広告業界でのキャリアをスタートさせた、1982年前後から物語が始まります。今後の連載にご期待ください。