神戸菊池流帆

＜明治安田J1：神戸0－0町田＞◇第20節◇26日◇ノエスタ 　ヴィッセル神戸DF菊池流帆（27）が、気持ちの入ったディフェンスでクリーンシートに貢献した。 　第12節アルビレックス新潟戦以来2度目となる今季リーグでの先発機会に、強い思いで臨んだ。 　「今まで以上に気合が入っていた。個人的にはここでやらなかったら、ずっとメンバー外だと思うし、ここでチャンスをつかまなかったら、もうこの先ないなと思っていた」。 　その言葉通り、気持ちが伝わるプレーでアピールに成功。昨年3月の試合で左ひざ前十字靱帯（じんたい）損傷の重傷を負って以来、復帰後も思うように出場機会を得られていない悔しさをピッチで存分に見せつけた。 　青森山田高出身の菊池にとって、町田戦は恩師である黒田剛監督（54）と再会する場にもなった。4月の前回対戦時には自身が離脱していたことでかなわなかった師弟対決が、ついに実現。菊池は「（黒田監督から）今日良かったねって言われましたけど、やらかして欲しかったんじゃないですか（笑い）」。恩師の期待に応えなかったことで、自身の成長を証明することになった。 　DF山川哲史（26）の出場停止で得た出番でしっかりと存在感を示し「高さとスピードは自分の強みでもある。それが今日出せて良かった」。レギュラー奪取に向けて確かな手応えを手にして、ノエスタを後にした。【永田淳】