【独自解説】石破茂氏・小泉進次郎氏の国民人気が高いワケは“地方行脚”と“貸し借り文化”?自民党内からは不安の声も、『地方票』が集まる可能性 一方、“地方のドン”たちは党に対する不満も…
まず石破さんは、自民党の中では割と『断らない人』と言われています。今、いろいろ問題が言われていますが、政治資金パーティーのゲストとして招かれたり、地方の講演会・若手の地方議員の結婚披露宴などに呼ばれたりすると、結構行く・断らないと言われています。 実は私も2024年の年明けぐらいに、『読売テレビ』近くのホテルで石破さんと思われる方を見かけました。なんで石破さんがいるのかな?と思っていて、後で聞いたら、大阪の地方議員の結婚式に出ていたということでした。“神出鬼没”と言っては何ですが、いろんな所にいるというのが石破さんの特徴です。
進次郎さんは言うまでもなく、集客力抜群の知名度を生かして、選挙の応援演説に引っ張りだこです。写真は神奈川県の市長選挙の時で、進次郎さんの横にいる方は当選されていますが、仮に厳しい選挙だったとしても応援してくれます。
この辺りで、地方の方々から感謝されているのが、このお2人だということです。背景には、『貸し借り』をすごく大切にする、自民党の長い文化とも関わりがあります。 もちろん石破さんも進次郎さんも、こういった“地方行脚”を「貸しを作っている」とは思っていないと思います。しかし、来てもらった地方の皆さんからすると、「あの時、石破さん来てくれたね」「進次郎さん来てくれたね」と“借り”に思っているところがあると思うので、総裁選に出てくると、「2人を応援しようか」という一つの泉源になるのだと思います。
■過去には“ハマのドン”の一声でIR計画頓挫も…キーパーソンは“地方のドン”
なぜ「地方が大事」なのかというと、それは総裁選の仕組みにあります。1回目の投票では、『国会議員票』といわゆる『地方票』と呼ばれるものは同数です。今回は1回で決まることはなく決選投票に持ち込まれると思いますが、上位2位に食い込むためには、やはり『地方票』が重要です。
また、地方票をまとめる度に大切になってくるのが、『地方のドン』と言われている人たちです。地方には“顔役”になる、いわゆる『ドン』と言われる人たちがたくさんいます。『経済界』『農協』『漁協』『地方議会』『建設』、場合によっては新聞社やテレビ局を経営するオーナー企業の方もいます。こういった発言力のある方々が、カギを握っています。
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